新築一戸建ての住居や新しく衛星放送を契約した方、アンテナが故障してしまった方など、様々な場面でアンテナ工事は必要となります。
最近では新たな受信電波がどんどんリリースされており、それに伴いアンテナの種類や形も増えてきました。
そのため、アンテナ工事の費用やどこに依頼ができるのかなど、しっかりと整理をしておく必要があります。
そこでこちらの記事では、アンテナ工事の際に確認すること、工事費用の相場、アンテナの種類などについてまとめていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
アンテナの仕組み

まずアンテナの仕組みについて知っておきましょう。
テレビアンテナは、電磁波の受信から信号処理、画面表示、音声出力までの一連のプロセスを通して映像と音声を提供する役割を持っています。
テレビアンテナには、周囲に存在している電波を受信するための金属棒や金属板があり、この金属を通して電波をとらえています。
電波を受信すると、電波をアンテナ内部の回路に流し、回路が電話の周波数や振幅を変換して、受信信号として受け取ります。
この受信信号をケーブルを通してテレビ等の機器に送信し、さらにテレビ内で信号を処理して画像や音声に変換することで、テレビ番組や映画などの映像を楽しむことができるようになります。
テレビアンテナの種類について
それではアンテナにはどのような種類があるのかを紹介していきます。
八木式アンテナ

八木式アンテナは、魚の骨のような形が特徴のアンテナです。
アナログテレビ時代から広く普及しており、アナログ放送時代はVHFアンテナ、デジタル放送ではUHFアンテナと呼ばれています。
こちらのアンテナでは地上デジタル放送を受信することができます。
電波の受信精度が高く、電波が届きにくいところでも電波を拾うことができる性能がメリットです。
そのため、現在でも多くの家庭で使用されており、比較的安価で設置することができる点も大きなメリットです。
デザインアンテナ

デザインアンテナは2012年頃から普及し始めたアンテナです。八木式アンテナとは違い、薄型でデザイン性の高い形をしており、家の外観を損なわずに設置することができます。
こちらのアンテナも、基本的には地上デジタル放送を受信するためのアンテナです。
メーカーからも様々なデザインで販売されており、非常に人気を集めています。
価格は八木式アンテナよりも高額ですが、外壁や屋根裏、ベランダに取り付けることができるため、取り付け方法が比較的簡単です。
しかし電波受信をするための角度の調整が難しく、取り付ける場所によっては電波の受信感度が低く、事前にしっかりと電波状況を確認した上で設置する必要があります。
そのため、デザインアンテナでは受信ができない場所も存在します。
ユニコーンアンテナ

これまでは上記の八木式アンテナやデザインアンテナが主流でしたが、最近ではユニコーンアンテナと呼ばれるアンテナも登場しています。
ユニコーンアンテナは八木式アンテナと同程度の受信精度があり、デザインアンテナのようなスタイリッシュさもあるため、双方のいいとこどりをしたアンテナで、これからますます需要が高くなると予想されているアンテナです。
BS/CSアンテナ

これまでの紹介してきたアンテナは地上デジタル放送受信するためのアンテナでした。
そのためBS/CS放送を視聴するためには、専用のアンテナが必要となります。
これはデジタル放送と周波数・波長が異なっているためで、多くは画像のようなパラボラアンテナの形をしています。
設置場所は屋根の上だけでなく、ベランダや外壁に設置することもあります。
4K/8Kアンテナ

BS/CS放送よりもさらに高画質で臨場感のある放送が、4K/8K放送です。
4K/8K放送の受信にも専用のアンテナが必要となり、設置工事が必要です。
BS/CS放送よりも番組の数が多く、高画質の映像を視聴できるため、現在徐々に数を増やしている放送です。
アンテナ工事で注意する点
ではアンテナ工事で事前に確認しておくべきポイントを整理しておきましょう。
受信に必要なアンテナを確認しておく
新築で新しくアンテナを設置する方も、既存のアンテナを交換する方も、まずは自宅で視聴しているテレビがどのアンテナで受信しているのかを確認しましょう。
地上デジタル放送を視聴するだけであれば、通常のアンテナで問題ありませんが、CS/BS放送や4K/8K放送を見るとなると、また別のアンテナが必要になります。
そのためアンテナの工事が必要な際には、どの番組まで受信したいのかをしっかりと相談してから工事を依頼しましょう。
取り付けるアンテナによって見れる番組だけでなく、工賃も大きく変わる可能性もあるため、見たい番組などは事前に調べておいた方がよいかもしれません。
アンテナのメリットデメリットを確認する
では、必要なアンテナが決まった後は、どのアンテナを設置するのかを決めていきましょう。
基本的には、まず地上デジタル放送が見れる「八木式アンテナ」「デザインアンテナ」「ユニコーンアンテナ」を選定してから、BS/CSアンテナ、4K/8Kアンテナを設置するのかを決めておきましょう。
この際に、各種アンテナのメリットデメリットについてはしっかりと確認しておきましょう。こちらでは、地上デジタル放送に必要な「八木式アンテナ」「デザインアンテナ」「ユニコーンアンテナ」のメリットデメリットについて紹介します。
八木式アンテナ
まず、現在でも最も普及している八木式アンテナは、電波を受信する力が強く、電波が弱い場所でも安定してテレビを見ることができます。
しかし、屋根の上に設置が必要な事、デザイン性に少し欠けてしまうところがデメリットとなります。
デザインアンテナ
デザインアンテナは外壁など屋根以外の場所に取り付けるため、アンテナによって景観に影響を与えることがありません。
カラーも各メーカーが豊富な種類を販売しているため、壁色に合わせるなど自由に選ぶことができます。
しかし、八木式アンテナと比較すると受信力が少し弱いため、設置場所が限られる可能性があります。
電波の弱い箇所であると、設置ができないこともあります。
ユニコーンアンテナ
ユニコーンアンテナは受信力が強く、外観も目立たないため、八木式アンテナとデザインアンテナのメリットを掛け合わせたアンテナです。
しかし、見た目が特徴的であること、工賃も他のアンテナよりも高額であることが、デメリットとなります。
見積もりをとること
アンテナ工事に実際に移行する際には、しっかりと見積もりを取ることをおススメします。
もちろんお世話になっている業者に依頼するのであれば、見積もりを取る必要はありませんが、アンテナ工事には決まり切った相場がなく、作業内容や業者によって値段が異なります。
そのため、見積もりを取るだけでも業者ごとに金額が大きく異なる可能性があります。
少しでも安く工事をしてもらうためにも複数社の見積もりをとりましょう。
残念ながら業者の中には、必要のない工事を強制したり、工事代金を水増し請求している悪徳な業者もいます。
そのため、複数社に見積もりをとった上で、相場の感覚や工事の内容、作業員の人柄などをチェックするようにしましょう。
金額だけで決定することももちろんですが、今後のメンテナンス面などを含め、納得できた業者に依頼することが最も大切です。
見積もりだけであれば無料で対応してくれるところも多くあるため、気軽に相談をしてみましょう。
アンテナ工事の相場について

それではアンテナ工事の相場についてまとめます。
アンテナの設置だけでなく、交換する際の工賃や修理するときの相場についても記載します。
工事内容 | 工事相場 |
八木式アンテナの交換相場 | 約\15,000~\30,000 |
八木式アンテナの新規設置相場 | 約\16,000~\35,000 |
デザインアンテナの交換相場 | 約\20,000~\35,000 |
デザインアンテナの新規設置相場 | 約\22,000~\40,000 |
ユニコーンアンテナの交換相場 | 約\25,000~\40,000 |
ユニコーンアンテナの新規設置相場 | 約\30,000~\50,000 |
上記は地上デジタル放送を受信するためのアンテナ工事のまとめです。金額的には八木式アンテナが最も安く、ユニコーンアンテナが少し高額であることがわかります。
こちらはあくまで参考値ですので、アンテナの本体価格や工事する場所、時期などによっても値段が変わります。
工事内容 | 工事相場 |
BS/CSアンテナの交換相場 | 約\15,000 |
BS/CSアンテナの新規設置相場 | 約\20,000~\50,000 |
4K/8Kアンテナの交換相場 | 約\17,000 |
4K/8Kアンテナの新規設置相場 | 約\30,000~\65,000 |
衛星放送を見るためのアンテナの工事相場は上記の金額です。こちらのアンテナは地上デジタル放送アンテナの工事と同時に行うことができるため、タイミングが一緒であれば金額を抑えて工事をすることが可能です。
工事内容 | 工事相場 |
アンテナの立て直し | 約\10,000~\20,000 |
アンテナの向き調整 | 約\5,000~\12,000 |
ブースターの追加 | 約\15,000~\30,000 |
新しいアンテナを設置、交換以外にもアンテナを修理する場面はあると思います。
代表的なアンテナ修理については、上記のような値段です。
アンテナ自体の交換よりも金額が抑えられるため、テレビの視聴に何か違和感を感じた場合は業者に相談してみるとよいでしょう。
まとめ
さて今回は、アンテナ工事を実際に行う際の注意点や、アンテナの種類について紹介をしてきました。
これまでと比べて、アンテナの種類が増えているため、工事を行うにも費用や注意点が増えております。
そのため、家族と相談してどのテレビを視聴するのか等は、しっかりと取捨選択をして決めておきましょう。
また、業者を選ぶときにも必ず複数社から見積もりを取り、納得した値段や工事内容で請け負ってくれるところを選びましょう。
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