テレビを視聴するときには、基本的にアンテナ端子とケーブルを繋ぐ必要があります。
家電量販店や通販サイトなどでも売られており、簡単に取り付けることが可能です。
しかし、このケーブルの内部はアンテナが受信した電波が通る道になっているため、劣化していたり断線しているとテレビが映りません。
テレビを映すためには重要な役割を果たす機器ですので、今回はケーブルについて詳しく解説をしていきます。
ケーブルの購入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ケーブルを使用する場所
まずは、ケーブルがどこで使われているのかを確認していきましょう。
ケーブルには主に3種類あり、それぞれの用途について解説していきます。
室内用ケーブル

一般的に家電量販店や通販サイトで見かけるケーブルは、こちらの室内用のテレビアンテナケーブルです。
両端に端子と接続するためのプラグがついており、こちらをテレビをアンテナ端子に繋ぐことで、テレビが視聴できるようになります。
長さは短いもので1m程度のものから、長いもので10m以上のものまで様々です。
プラグの先端にいくつか種類があり、S型、F型、L型の3種類があります。
こちらは後ほど紹介します。
フラットケーブル

フラットケーブルは、画像のように窓やサッシの隙間から室内にケーブルを通すときに使用されます。通常アンテナケーブルを室内に引き込む場合は、壁に穴を開ける工事が必要ですが、窓の隙間からケーブルを引き込むことで、工事の手間や壁に穴を開けることを防ぎます。
特に室内にあるアンテナ端子がBS/CS放送に対応していない場合、BS/CSアンテナから直接繋いで電波をテレビに届ける際に使われることが多いです。
長尺ケーブル
こちらは工事業者が使用する、一般的なケーブルよりも長いケーブルです。
アンテナからの電波は、家中のあらゆる場所に接続する必要があります。
そのため、長尺のケーブルを使用して、電波を各部屋のアンテナ端子に届ける必要があります。
ケーブルの太さによって、通すことができる電波量が変わるため、状況に応じたケーブルを使用しています。
アンテナケーブルの形状について
ケーブルのプラグにはS型・F型・L型の3種類があります。
それぞれの特徴について解説をしていきます。
S型

S型プラグはストレートプラグとも言われるものです。
プラグに溝がなく、テレビのアンテナ端子や壁のアンテナ端子に押し込んで接続します。
F型

F型プラグは、現在、最も多くの家庭やテレビで使用されているプラグです。
ケーブルの両端がねじ込みタイプになっているため、引っ張っても簡単には抜けずに、安定してテレビ視聴をすることができます。
L型

L型プラグはプラグの形状がL字型になっています。壁側のアンテナ端子に接続する際、壁と平行になるように接続できるため、力が掛かって破損する可能性が下がります。
また、アンテナ端子の目の前にスペースができるため、家具などを目の前に置く時も便利です。
アンテナケーブルの選び方について
では、プラグの形状を見てきましたが、その他にもケーブルを選ぶ際にはいくつかポイントがあります。
こちらのポイントを確認した上で、最適なケーブルを購入しましょう。
ケーブルの長さ
テレビと接続するときに、ケーブルの長さは重要な指標です。
ピッタリの長さのものを購入しても問題ありませんが、部屋の模様替え等を考えて少し余裕を持った長さで購入するようにしましょう。
一般的には、3m程度のものを買っておけば充分に対応ができます。
ただし、ケーブルが長くなると、その分テレビに届くまでに電波量が減少します。
長すぎるものを購入してテレビが映りにくくなってしまってはいけませんので、バランスを考えた長さを購入するようにしましょう。
ケーブルの太さ
ケーブルの太さは、細い方から2C・4C・5Cの種類があり、Cの前の数字はケーブルの直径(mm)です。
直径が太い方が電波の現象が少ないため、なるべく太いケーブルを購入した方がよいでしょう。
ただし、太いケーブルは曲げにくくなるため、収納が難しくなることもあります。
無理やり曲げて断線などしないように注意しましょう。
通常であれば、4Cの太さのものが選ばれやすいようです。
フラットケーブルについて
フラットケーブルは、外のアンテナから引いたケーブルを窓やサッシから通すためのアダプターの役割をします。
窓やサッシの隙間から通すため、非常に薄い作りをしており、雨などの影響を受けないように防水加工がされています。
「取り付けると、窓やサッシに隙間が空いて虫や雨が侵入するのでは?」といった心配があるかもしれませんが、隙間にピッタリ収まるようになっているため、その心配はほとんどありません。
注意点としては、フラットケーブルは非常に薄い作りをしているため、通過する電波も弱くなります。
フラットケーブルを使用してテレビの映りが悪くなる可能性もあるため、注意しておきましょう。
フラットケーブルの取り付け方

フラットケーブルの取り付け方は、テレビから引いたケーブルと、アンテナから引いたケーブルをフラットケーブルに接続します。
そして、フラットケーブルを窓やサッシの邪魔にならないところに固定して、室外と室内を繋ぎます。
この際、テレビのケーブルとアンテナからのケーブルが宙に浮いていると、事故につながるため、できる限りケーブルは壁に固定するようにしましょう。
短いケーブルを使用してしまうと、ゆとりが無くなってしまうため、余裕を持った長さのケーブルを用意しましょう。
ケーブル工事の費用について

テレビとアンテナ端子を繋ぐだけであれば、簡単にできますが、アンテナからケーブルを引くとなると、専門業者に依頼した方が良いでしょう。
こちらでは、専門業者に依頼した際の費用について記載していきます。
あくまで一般的な相場ですので、業者や工事内容によって金額は変化しますので、参考程度としてください。
工事内容 | 工事相場 |
分配・配線工事 | 約\10,000~ |
アンテナ端子 | 約\10,000~\30,000 |
ケーブルの配線だけであれば、約\10,000程度ですが、アンテナ端子自体をBS/CS放送対応に交換する等の場合は、金額が多少高額になります。
いくつかの業者で見積もりを取ってもらってから、依頼をするようにしましょう。
ケーブルに付属して使うことの多い備品
アンテナ端子とテレビをケーブルで繋ぐことでテレビを視聴することは可能ですが、ケーブルと一緒に使用されることが多い部品についても紹介します。
分配器

アンテナで受信した電波を複数にわける機器のことで、テレビやレコーダー等にアンテナケーブルを接続したいときに使用されます。
仕組みとしては、入力ポートからの信号を、分配器内の配線や回路によって分割し、それぞれの出力ポートに送信をします。
図のように複数台のテレビやレコーダーを接続する際に用いられ、分配器の端子の数によって接続できる台数が変わります。
ただし、複数台に電波を分配すると電波量が減少するため、1つのケーブルから分配する先は2台から3台程度にしましょう。
取り付け方法はケーブルで接続するだけですので、簡単に取り付けることが可能です。
分配器に関しては以下の記事も参考にしてください。
⇒アンテナの分配器とは何か?その役割や選ぶポイントについて詳しく解説
分配器の料金は以下を参考にしてください。
分岐の数 | 価格 |
2分配 | \400~\1,000 |
3分配 | \700~\2,000 |
4分配 | \1,000~\2,000 |
メーカーや分配器の性能、耐久性によって値段が異なります。
また、分配器とケーブルが一体となった商品もあり、ケーブルの長さ等に問題がなければ、こちらを使うことも可能です。
屋内用ブースター
ブースターは、アンテナで受信した電波を増幅させ、テレビに安定した電波を送るための装置です。
電波量はアンテナからテレビに届くまでに様々な要因により減少していきます。
そのため、電波量が弱くなるとテレビにノイズが入ってしまったり、映りが悪くなってしまうことがあります。
また、分配器で分岐させても電波量は減少してしまうため、この電波量を増幅させる機器がブースターです。
屋内用ブースターであれば、アンテナ端子とテレビを繋ぐケーブルに接続して使用し、こちらも簡単に取り付けることが可能です。
さらに電波を増幅させる必要がある場合は、屋外用ブースターもあり、こちらは専門業者等に依頼して設置工事をしてもらいましょう。
ブースターに関しては以下の記事も参考にしてください。
⇒アンテナのブースターとは何か?設置方法や選ぶポイントについて詳しく解説
ブースターの設置工事の相場は以下を参考にしてください。
工事内容 | 工事相場 |
八木式アンテナ+ブースター | 約\35,000~\40,000 |
デザインアンテナ+ブースター | 約\40,000~\45,000 |
ユニコーンアンテナ+ブースター | 約\50,000~\70,000 |
ブースター追加 | 約\15,000~\30,000 |
ブースター本体の価格はAmazon等のネット通販サイトで調べると、安価なもので\4,000~\5,000程度のものから、高価なものになると、\40,000を超えるものまであります。
安価なものは手に入れやすいですが、性能面では高価なブースターには劣ります。
判断は難しいですが、金額が安いものを購入して、役に立たなかったということが無いように気を付けましょう。
まとめ
今回はアンテナのケーブルについて解説をしてきました。ケーブルもテレビに電波を運ぶ重要な役割をになっています。
現在は100円ショップでも安く購入できることがありますが、耐久面や電波の現象を考えると、家電量販店などで購入した方が安心でしょう。
もしケーブルを交換してもテレビの映りが改善しないようであれば、ぜひアンテナ専門業者に一度相談してみてください!
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