B-CASカードとは何か?テレビを見るために必要なカードについて紹介

B-CASカード

多くの方はテレビの背面に赤や青のカードが挿入されていると思います。
このカードはB-CASカードと呼ばれ、テレビを見るときには必要不可欠なカードです。
そこで今回は、このB-CASカードについて詳しく説明をしていきます。
テレビをこれから購入する人にとっても重要ですので、ぜひ参考にしてください。

B-CASカードとはなにか?

設置済みB-CASカード

B-CASカードは、デジタル放送受信機に同梱されているICカードです。つまり、テレビを見るために必要なカードです。
カードには、BS・CS・地上デジタル放送を見ることができる赤色のカードと、地上デジタルのみ見ることができる青色のカードの2種類があります。
B-CASカードは、地上デジタル放送、BSデジタル放送、110度CSデジタル放送の番組の著作権保護、有料放送、自動表示メッセージ、データ放送の双方向サービスに使われているカードです。

B-CASカードは企業名が名前の由来となっており、カードの取扱を行っている株式会社ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズの英語表記、BS CONDITIONAL ACCESS SYSTEMSの頭文字を取っています。
現在は、「B-CAS」、「ビーキャス」として商標登録されています。

B-CASカードがないとどうなる?

悩む女性

基本的にB-CASカードの挿入口があるテレビやレコーダーを使用している場合は、B-CASカードが無いと視聴できません。
もし、B-CASカードなしでテレビを見ようとすると、テレビ画面にB-CASカードが挿入されていない旨のエラーメッセージが表示されます。
そもそもは、B-CASカードは、BS放送の受信や録画などを制限するために開発された経緯があります。

また、B-CASカードは有料の衛星放送などを契約者限定に受信を制限することができ、一部の有料放送は新規契約の際にカード番号が必要となります。
しかし、有料放送の契約者はまだ数が多くないため、B-CASカードは地デジや無料衛星放送の録画やコピーを制限するために用いられていることが多く、契約していない状態でBS放送を見ようとすると画面に大きくメッセージが表示されているのも、B-CAS方式で管理されているためです。

このように、B-CASカードはB-CAS方式により暗号化を解除して番組を映し出すために必要不可欠なものです。
しかし、最近のテレビやレコーダーにはB-CASカードが付属しておらず、挿入口もない製品が多くなっています。
このような状況の時の対処法についても解説していきます。

B-CASカードの必要ないテレビやレコーダーとは?

B-CASカードの挿入口がないテレビやレコーダーは、2018年頃に発売されるようになりました。
これは、4K8K放送開始に伴い、B-CAS方式から新技術のACASシステムが搭載されるようになったことが影響しています。

B-CAS方式はB-CASカードで管理していましたが、ACASシステムは4Kチューナー内蔵のテレビやレコーダーにチップとして埋め込まれるようになりました。
また、ACASシステムはB-CAS方式の役割も担っており、BS放送やCS放送、地デジにも全て対応しています。
そのため、B-CASカードなしでもテレビ視聴ができるようになりました。

B-CASカードが無い場合はどうすればよいのか

B-CAS方式のテレビやレコーダーの場合は、B-CASカードを挿入しないとテレビを視聴することはできません。
そのため、中古品や譲り受けたテレビやレコーダーにB-CASカードが付属していなかった場合どうすればよいでしょうか?
まずは、購入元や以前の持ち主に確認をして見ましょう。
リサイクルショップの場合は商品説明にB-CASカードが付属しているかを確認し、店員にも確認してから購入するようにしましょう。
もし、この場合でもカードが無い場合には、再発行の手続きをしましょう。
以下のサイトから再発行することで、新しいカードを入手することができます。

B-CASカード再発行のお申込み(仮申込み)
発行1枚につき手数料2,160円(2023年2月現在)が必要です。

これは使用中のテレビやレコーダーのB-CASカードを無くしてしまったときでも、同じように再発行することが可能です。

B-CASカードのエラー3つの対処法を解説

テレビが映らないイラスト

テレビ画面に表示されるエラーメッセージのうち、B-CASカードに関連するものを以下にまとめます。
テレビに表示されるエラーに関しては、以下の記事も参考にしてください。
エラーE202はどうすればいいの?テレビが映らないときの対処法について解説
テレビ表示されるエラーコードエラーにはどんな種類があるのか?原因から対処法まで徹底解説

エラーコード:E100

E100のエラーコードは、テレビに挿入されているB-CASカードが挿入されていない事で原因で発生するエラーコードです。
カードはクレジットカードのように非常に繊細であるため、折り曲げたり、傷つけたり、変形させないように注意しましょう。
こちらは単純にB-CASを挿入することで解決します。
テレビ裏に挿入口があることがほとんどですので、何かの拍子に抜け落ちていないかの確認を行いましょう。ゆるみがある場合も表示されることがあるため、奥までしっかりと挿入されているか確認をしてください。

メッセージ内容の一例

B-CASカードが未挿入です。

エラーコード:E101

B-CASカードが読み取れない、またはB-CASカード以外のカードが挿入されている場合に発生するエラーコードです。ICチップ部分に傷や汚れなどがある場合にも、表示される可能性があります。
解決方法としては、まずはB-CASカードを確認して挿入部分やチップに傷や汚れを確認しましょう。また、挿入する方向なども間違っていないか確認してみましょう。
解決しない場合には、B-CASカスタマーセンターに連絡をしてみてください。

メッセージ内容の一例

ICカードが読み取れません。正しく挿入し直しても改善されない場合は、ご覧のチャンネルのカスタマーセンターへ連絡してください。

エラーコード:E102

B-CASカード部分に挿入されているカードが使用できない場合に、発生するエラーコードです。
E101のようにB-CASカードではないカードが挿入されている可能性もあります。
一度、挿入されているカードの確認をして汚れや傷などを確認しましょう。
もし解決できない場合は、カスタマーセンターに連絡をしてみてください。

メッセージ内容の一例

このカードは使用できません。正しいICカードを装着してください。

エラーが改善されないときは?

B-CASカードのエラーについてまとめてきましたが、エラーが解決されない場合はアンテナやテレビなど他の箇所に不具合があることもあります。
その場合の解決方法について解説していきます。

テレビの初期化とチャンネル再設定

テレビを見る

テレビの初期化やチャンネルの再設定によって解消される場合があります。
再起動方法は機種によって異なりますが、おおよその機種ではテレビの電源を落とし、コンセントを抜き、何分か時間を置いてから電源を入れることで再起動することができます。
取扱説明書に再起動方法が記載されていますので、そちらを見ながら行ってください。

また、チャンネルを再設定することで解消される場合もあります。
基本的に新しいテレビを見るときに行う設定ですが、何らかの原因で設定が変更されてしまうことがあります。
こちらも設定方法は取扱説明書に記載がありますが、多くの機種でリモコンの「設定」「メニュー」等のボタンから設定することができます。
もし手元に取扱説明書がない場合でも、ネット上で確認ができることもあるため、一度検索してみるとよいでしょう。

ケーブル配線のつなぎ直し

アンテナ端子とケーブル

ケーブル配線が原因であることもあるため、再度繋ぎなおしてみることも効果的です。
その際には、ケーブルが断線していないか、ケーブル先端の端子が折れていないか、配線を間違えていないかを確認しながら行ってください。
充分に刺さっていないと接触不良となる場合があるため、ゆるみのないようにしっかりと差し込んでください。

アンテナの修理や向きの調整

アンテナ工事

テレビやその周辺の機器の対処を行っても解消しない場合は、アンテナに不具合がある可能性があります。風で向きが変わってしまった、経年劣化で故障してしまった等、様々な要因でアンテナには不具合が発生します。
アンテナがベランダや室内など、手の届く場所に設置されている場合は自力で調整が可能ですが、屋根の上や屋根裏に設置されている場合は、必ず専門業者に依頼するようにしてください。高所作業となるため、非常に危険です。
またアンテナの向きの調整は繊細な作業が必要となるため、手の届く範囲にアンテナがある場合でも、専門業者に依頼することをおススメします。
それぞれの料金については、以下に記載しますので、参考にしてください。

 工事内容 工事相場
アンテナの向き 約\5,000~\15,000
アンテナの立て直し 約\10,000~\25,000
分配・配線工事 約\10,000~

まとめ

今回は、テレビを視聴するときに必要となるB-CASカードについて詳しく解説をしてきました。
テレビを見る上では必要不可欠なものになるため、エラーの種類や無くしてしまったときの対処法については確認しておくと良いかもしれません。
これからは、B-CASカードが必要ないテレビやレコーダーも普及していくとは思いますが、まだまだB-CASカードは必要ですので、仕様についてしっかり理解をしておきましょう。

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