テレビアンテナを設置する、修理する際には業者に依頼することが多く、調べたことがある方は料金の相場など何となくイメージのついている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
では、アンテナが不要になり、撤去をしたい場合にはどのようにすればよいのか?
業者に依頼ができるのか、費用がどれくらいなのかといった場合の情報も必要になると思います。
必要がなくなり放置してしまったアンテナや、引っ越しで使わなくなったアンテナなど、処分の仕方がわからず困ってしまっている方もいるのではないでしょうか。
アンテナを処分する場面は多くないため、特殊な撤去方法があるのか、不燃ごみでもいいのか、面倒な手続きが必要なのではと頭を悩ませることもあると思います。
そこでこちらの記事では、アンテナを撤去する際の注意点や撤去方法について紹介をしていきます。
アンテナの処理に困っていた方はぜひ参考にしてください。
アンテナの修理が必要となっている方は、こちらの記事も参考にしてください。
⇒アンテナ修理はいくらかかる?自分で出来る修理方法についても詳しく紹介!
⇒アンテナの交換の費用はいくら?交換時期と合わせて詳しく解説
目次
アンテナ撤去が必要になるときは?
アンテナの撤去が必要なケースとしては主に3つの場面が考えられます。
それぞれについて解説していきましょう。
アンテナ自体の破損や倒壊アンテナの劣化・破損

まずはアンテナの劣化・破損の場合です。
アンテナの寿命は約10年~15年と言われています。
耐用年数を超えると部品がサビ付いたり、長年の雨風の影響で折れやすくなっていたりします。また秋に猛威を振るう台風や、雪国での積雪、海辺の潮風による塩害など、様々な天候の要因でアンテナは劣化をしてしまいます。
天候だけでなく、鳥の止まり木になることで折れてしまったり、害獣によって危害を加えられてしまうといったケースも考えられます。
アンテナが不要になった
次はアンテナ自体が不要となるケースです。では、アンテナが不要になるケースはどのような時でしょうか。
- 衛星放送の解約
- ケーブルテレビや光回線のテレビに切り替える
- アナログアンテナが残っている
こちらの3つのケースが考えられます。
衛星放送の解約

衛星放送はBS/CS放送と言われるものです。
BS/CS放送を見るためには専用のアンテナが必要となります。
画像のようなパラボラアンテナが主流です。
そのため、解約した場合にはアンテナが不要になるケースがあり、処分が必要となります。
ケーブルテレビや光回線テレビへの切り替え

ケーブルテレビは大型アンテナが受信した電波をケーブルを使って、各家庭に配信する方法で、光回線はインターネット環境を利用する視聴方法です。
そのため、ケーブルテレビや光回線テレビは、アンテナのいらない受信方法であり、これまでアンテナの使ってデジタル放送を受信していた家庭では、アンテナが不要となります。
アナログアンテナが残っている

日本では2011年のアナログ放送終了が終了となり、ほとんどの家庭でデジタル放送への移行をしてきました。それに伴い、これまで受信を担っていたアナログアンテナが不要となりました。
新しいデジタルアンテナと交換した際に、アナログアンテナを撤去していれば問題ありませんが、意外と多くの家庭ではまだ屋根に残っているケースがあります。
現在の放送電波の受信に影響を与えることはほとんどありませんが、長い間放置してしまうと劣化して、折れやすくなってしまいます。
万が一折れてしまい、屋根から落ちてきてしまったら大変ですので、早めに対処してしまいましょう。
引っ越し

マンションやアパートにお住まいに際に、BS/CS放送を個人で設置しているという家庭もあるのではないでしょうか。
BS/CS放送は個人で契約することがほとんどであるため、ベランダなどにアンテナを設置していることが多いと思います。
引っ越しの際には、アンテナを残しておくと原状回復費が発生してしまうことがあるため、アンテナを取り外す必要があります。
新居で使用するのであれば、そのまま転用できますが、放送を契約しないとなった場合はアンテナが不要となり撤去が必要となります。
アンテナ撤去に掛かる費用は?

では、実際にアンテナを撤去する際の費用について解説をしていきます。
あくまでおおよその値段であるため、実際の撤去の際には、各業者から見積もりを取って費用を見比べてみましょう。
アンテナの撤去費用は、総額で約\10,000~\20,000が相場と言われております。
撤去費用の内訳としては、
- アンテナ本体の撤去費用
- アンテナの処分費用
- 周辺機器の処分費用
が含まれています。
また業者によっては、その他に出張費や駐車場代といった料金が掛かるケースもあります。加えて、アンテナの設置場所が高所であると危険が伴うため、高所作業費がかかることもあります。
相場の金額は載せておりますが、正確な見積もり金額は、実際に業者が現場確認をしてからでないとわからないため、まずは見積もりをとってもらってから依頼するようにしましょう。
アンテナの撤去方法とは

では次にアンテナの撤去方法について説明をしていきます。
業者によっては手順が異なる場合もあるため、あくまで一例としてご覧ください。
1.はしごを設置する
2.ワイヤーの切断
3.アンテナ本体や支柱、屋根馬を外す
4.屋根から下ろす
5.器具の処分
1.アンテナを固定しているナットを外す
2.同軸ケーブルを切断
3.アンテナ本体と取付金具を外す
4.器具の処分
(屋根に設置されている場合は、高所作業の準備が必要となります。)
アンテナ撤去は業者に任せるのがおすすめ

上記ではアンテナの撤去手順を紹介してきましたが、アンテナ撤去は屋根に上って取り外すだけということで、簡単に出来そうと感じた方もいるでしょう。
確かに作業一つ一つを見ると特殊な技術は必要なく、素人が出来ないことではありません。しかし、アンテナの撤去は危険が伴う作業であることを解説していきます。
落下の危険性がある

まず、高所での作業ということで、落下の危険性があります。
屋根の構造をしっかり理解していないと、足を踏み外してしまう危険性と常に隣り合わせです。
また、アンテナの重さは1kg~3kgほどの重さがあり、不安定な足元の中で容易に動かせつものではありません。
万が一、バランスを崩してアンテナを屋根から落としてしまうと、大きな被害になる可能性があります。
人にぶつかってケガをしてしまったり、屋根や壁を壊してしまうこともあるため、なるべく業者に依頼することをおススメします。
手間とお金がかかる
自分で処理してしまった方が手間も時間も掛からないと思われるかもしれませんが、実はアンテナを取り外すためには、様々な工具が必要となり、想像以上にお金がかかります。
レンチやニッパーであれば、そこまで大きな金額ではありませんが、屋根に上るためにハシゴが必要となると、かなりの金額がかかります。
屋根まで届くような長いハシゴは、3万円程の価格であるため、業者に依頼した方が安かった…ということも考えられます。
レンチやニッパーも、ある程度丈夫な作りでないと、ワイヤーの切断ができないということもあり、時間もお金も無駄にしてしまう可能性があります。
配線の処理が難しい
アンテナの撤去は、単にアンテナ本体の取り外しだけでは終わりません。
本体などの取り外し同時に配線周りの処理も必要となります。
そのため、基本的な電気工事の知識が必要となってきます。
特別な資格が必要なわけではありませんが、電気回路の処理をするため、危険は伴う作業です。
微弱ではありますが、電流が流れていることもあるため、感電してしまうリスクもゼロではありません。
このようにアンテナの撤去には時間やお金、危険も伴う作業になります。
無理をせず、ぜひ業者に依頼して作業を進めてもらいましょう。
アンテナの処分方法は?
さて、ここまではアンテナの撤去方法について説明をしてきました。
基本的には業者に撤去から処分まで依頼した方が安心ですが、もし仮に自分で処分する際にはどうすれば良いのか確認しておきましょう。
アンテナは粗大ごみか不燃ごみ

アンテナは大きさによって、粗大ゴミか不燃ごみで処分が可能です。粗大ごみは各自治体のルールがあるため、しっかり確認してから処分をしましょう。
粗大ごみであれば、ほとんどの自治体で決められた粗大ごみシールを貼り、指定日に集荷してもらうことができます。
また、室内アンテナ等の形の小さなものであれば、不燃ごみとして指定された日にゴミ出しをしましょう。
中古ショップで買取や自治体で回収してもらう

自治体によっては、アンテナを小型家電として回収してくれたり、リサイクルショップで買い取ってもらうこともできます。
中古品である場合、買取の場合には値が付かないこともありますが、まだ新しいアンテナや、使わずに開封していないアンテナは買取が可能です。
また現在ではメルカリやジモティーなど、必要としている人向けに譲る、販売するといったことも可能です。
もしアンテナを探している人がいるようであれば、アプリを使って譲渡する方法もあります。
これから撤去するアンテナが多くなる?
さて、ここまでアンテナの撤去について解説をしてきましたが、実はこれから撤去する必要があるアンテナが多くなることはご存知でしょうか。
これはアンテナの寿命と関係をしてきます。
アンテナの寿命は10年~15年と一般的に言われており、一つの交換の目安になります。
しかし、10年ピッタリでしっかりとアンテナを交換する、メンテナンスする家庭は少ないのではないでしょうか?
アンテナは丈夫なつくりをしているため、10年過ぎても問題なくテレビが見れている家庭は多いと思います。
しかし、10年以上経過していると劣化で錆びついていたり、腐食してしまっているという可能性もあるため、一度メンテナンスは考慮した方がよいでしょう。
そして、今多くの家庭のアンテナはこの10年の寿命を迎えています。
それはデジタル放送への移行から10年以上経過したタイミングであるからです。
日本では2003年からデジタル放送への移行がスタートし、2011年7月までにほとんどの地域でアナログ放送からデジタル放送への切り替えが終了しています。
その際、ほとんどの家屋でアンテナの交換工事が行われました。
そのため、メンテナンスをしていなければ、2023年現在ではアンテナを交換してから10年以上は経過していることになります。
普段アンテナを気にすることがないため、知らず知らずのうちにアンテナや周辺がさび付いていたり、雨風や雪で劣化している可能性は十分に考えられます。
万が一アンテナが折れて屋根から落ちてきてしまい、壁に傷をつけてしまった、人にぶつかってしまった、ということがあってしまっては大変です。
そのため、ほとんどの家庭で10年以上経過した今だからこそ、しっかりと点検してもらうことをおすすめします。
点検のみであれば大きな金額はかかりませんので、ぜひ安全のためにも一度依頼をしてみましょう。
まとめ
さて、アンテナを撤去する際の注意点についてまとめてきました。
アンテナの撤去は自分自身でも作業することは可能ですが、作業には多くの危険が伴い、また工具をそろえるにも出費が発生してしまいます。
そのため、自分で無理せず一度専門業者に相談をしてみましょう。
撤去だけでなく、メンテナンスも必要な時期になっている家庭も多いため、ぜひこの機会に依頼をしてみるとよいかもしれません!
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