マンションやアパート等の賃貸住宅に住んでいる方も多くいらっしゃると思います。
基本的に賃貸住宅では、賃貸や分譲に関わらず、ほとんどのマンションで共用のアンテナを使用しています。
そのため、入居者自身がアンテナの修理を依頼したり、対応をするといったことはほとんどありません。
しかし、万が一テレビが映らなくなってしまったときにどこに確認すればいいのか、自分たちでできる対応策はないのかを事前に知っておくことは重要です。
こちらの記事では、マンションやアパートにお住まいの方、これから引っ越し予定の方、アンテナトラブルを知りたい方に向けて、マンションやアパート特有のトラブルや注意点についてまとめていきます。
目次
マンションのアンテナ管理はだれが行う?

マンションやアパートに引っ越しをする場合、賃貸・分譲に関わらずアンテナは共用となっており、複数世帯で1つのアンテナを使用していることがほとんどです。
そのため、アンテナは住人が個人で所有しているモノではなく、持家である分譲マンションの場合はマンションの管理組合、賃貸専用マンションの場合はマンションのオーナーが管理をしています。
分譲マンションは管理組合の管理
分譲マンションの場合は、そのマンションの管理組合がアンテナ工事を管理しています。
マンション管理組合はマンションの敷地や建物を共同管理するための組織で、原則、分譲マンションの購入者全員が組合員となります。
そのため分譲マンションに住んでいる場合は入居者自身が組合員となり、アンテナ工事についても発言権を持つことができます。
ただし、マンションのアンテナは共同で使用していることが多いため、勝手に工事を依頼することはできません。
もしも工事が必要と感じた場合には、事前に管理組合に確認を行いましょう。
なお、アンテナ本体の工事にかかる費用はマンションの「管理費・修繕積立金」から支払われます。そのため、アンテナ工事にかかった費用は、マンションの住人全体で負担することとなります。
賃貸マンションはオーナーの管理
賃貸マンションに住んでいる場合のアンテナの管理者は、マンション全体が賃貸なのか、部屋だけが賃貸に出されているのかで管理者が異なります。
マンション全体が賃貸の場合は、管理組合が存在せず、マンションのオーナーが管理を行います。
そのため、アンテナに関してもオーナーが管理を行います。
一方で、分譲マンションの一部屋を賃貸している場合は、そのマンションの管理組合がアンテナの管理を行います。
賃貸契約で借りている入居者は管理組合に所属しませんが、その部屋のオーナーが管理組合の一員として発言権を持ちます。
そのため、もしアンテナ工事が必要になった場合は、まず借りる部屋のオーナーに連絡を取るようにしましょう。
工事費用はオーナーが負担するか、管理組合の「管理費・修繕積立金」から支払われます。
また、これから賃貸住宅に引っ越す際には、入居者がアンテナに関わる費用負担はありませんので、安心してください。
マンション・アパートでテレビが映らない時の対処法

では、マンションやアパートでテレビが映らなくなってしまったときの対処法について解説をしていきます。
BS/CS放送だけが映らなくなった
BS/CS放送が映らなくなった場合は、BSアンテナ・ブースターの経年劣化による故障が考えられます。
BS/CS放送は専用のアンテナが必要となるため、通常の地上波放送が映っていても、BS/CS放送が映らないことはあります。
そのため、この場合はBS/CS放送アンテナに不具合があったと考えられるため、専門業者に依頼して修理をしましょう。
修理の際には管理会社やオーナーに連絡を取ってみてください。
1部屋だけ映りが悪い
もしも自分の部屋だけテレビの映りが悪い場合は、テレビの配線を見直してみましょう。
いつの間にかテレビ配線が緩んでいたり、劣化しているという可能性は考えられるため、まずは自分で配線をチェックしてみましょう。
もし配線に問題がない場合は、テレビ自体の故障も考えられます。
テレビ自体の電源が入るかを確認し、再起動やチャンネルの再設定を行ってください。
もしここまでテレビが映らない場合には、アンテナ工事会社に依頼しましょう。
この場合も、まずは管理会社やオーナーに確認を取ってから依頼するようにしましょう。
台風などの悪天候で映りが悪くなった
台風では強い雨の影響で電波が届かず、テレビが映らないこともあります。
また、電波が届いていても画質を落として放送をする「降雨対応放送」に切り替わることもあります。
この場合は、台風が過ぎて天気が良くなるのを待つことで、改善することがほとんどです。
もし、台風が過ぎてもテレビが映らないという場合は、アンテナに影響があるかもしれないため業者に相談してみると良いでしょう。
台風によるアンテナの修理についてはこちらの記事もご覧ください。
⇒台風でテレビが映らない!アンテナの修理方法について解説
築年数が10年以上経過している住宅
アンテナの寿命は一般的に10年~15年と言われています。
そのため、築年数が10年を超えている物件では、経年劣化が進行している可能性が考えられます。
あくまで目安の寿命であるため、15年以上問題なく使われているアンテナもありますが、もし点検をしていない場合は一度メンテナンスを行った方が良いかもしれません。
住民の方が勝手に行うことはできませんので、こちらも管理会社やオーナーに連絡をしてみましょう。
周囲に高い建物が建った
アンテナは電波塔や衛星放送が発する電波を受信する役割を持っていますが、周りに大きな建物や障害物が建ってしまうと、電波が遮断されてしまい、受信できなくなります。
そのため、周囲の環境の変化でテレビが映らなくなった場合には、まずは管理会社やオーナーに相談をしましょう。
アンテナの位置を変えたり、他のテレビ受信方法への変更といった対策ができるかもしれません。
高い建物を建設したディベロッパー側に苦情申し立てを行うこともありますが、直ぐ解決とはならないことが多いため、解決までは時間は掛かると考えておきましょう。
集合住宅用の共聴アンテナの仕組み
では、マンションなどの集合住宅で、設置されることの多い共聴アンテナについて解説をしていきます。
共聴アンテナとは
マンションや集合住宅など、多くの世帯で一括に電波を受信するためのアンテナ設備を総称して、共聴アンテナといいます。
アンテナを各部屋で契約するといった方法も可能ではありますが、部屋によって電波の受信状況にばらつきがあったり、アンテナを設置するスペースが限られる等の問題があるため、集合住宅の場合は共聴アンテナを取り付けていることが多いです。
もし共聴アンテナを検討している場合には、専門業者に相談をしてみましょう。
また、名前が似ている共同アンテナもあります。
共同アンテナは、地形的に電波が届きにくいなどの理由によって受信が難しい場合、複数の世帯へと再配信することを目的としているアンテナ設備のことです。
名前や機能は似ていますが、まったくの別物であるため、依頼する際には注意しましょう。
衛星放送を受信するとき

では、集合住宅でもしBS/CS放送や4K8K放送を見たい場合にはどうすればよいでしょうか。対応方法について解説をしていきましょう。
専用のアンテナが設置されているか確認する
BS/CS放送や4K8K放送を視聴するためには、専用のアンテナが必要になります。そのため、このアンテナが集合住宅のアンテナとして設置されているのかが重要です。
もし設置されていれば、受信の申し込みをすることで視聴できるようになります。
設置されていないようであれば、自身で設置をしなければいけません。
こちら、も工事が必要な場合は管理会社やオーナーに確認を取りましょう。
衛星放送の設置に関する内容は、以下の記事に詳しく記載をしておりますので、ぜひご覧ください。
⇒BS/CS放送に必要なアンテナとは?工事費用とともに詳しく解説!
⇒4K8K放送とは?高画質で臨場感のある映像が見れる最新放送について詳しく解説
一戸建て住宅とは異なり、アンテナを設置できる場所がベランダなどの一部に限られます。
また、電波状況によっては設置ができない可能性があるという点は、事前に確認しておきましょう。
これからメンテナンスが必要なアンテナが増える
さて、ここまで集合住宅でのアンテナ管理について解説をしてきました。
賃貸契約で部屋を借りている方は、故障や修理の際にお金が掛かることはないため、余りアンテナのことは気にせずに生活ができると思います。
しかし、急にアンテナが壊れてテレビが見れなくなってしまうと非常に大変です。
そこで、アンテナが故障する前にメンテナンスを行うことが重要ですが、現在はこのメンテナンスが必要なアンテナが非常に増えています。
これは多くのアンテナがデジタル放送への移行から10年以上経過したタイミングであるからです。
アンテナの寿命は一般的に約10年~15年と言われています。条件によっては10年以上問題なく使用できることもありますが、安全面や画質のことを考えると10年は一つの基準となります。
日本では2003年からデジタル放送への移行がスタートし、2011年7月までにほとんどの地域でアナログ放送からデジタル放送への切り替えが終了しています。
そのため、メンテナンスをしていなければ、アンテナを交換してから10年は経過していることになります。
問題なく映っているから大丈夫と思われるかもしれませんが、特に八木式アンテナは長年の雨風や雪、鳥などによる外部からの影響を受け、さび付いてしまったり、曲がってしまうな
ど、アンテナは多くのダメージを受けていることが多いです。
マンションのアンテナは普段から目につくところになく、また管理会社やオーナーが定期的にチェックするのも大変です。
そのため劣化に気づくことができず、いつの間にか故障してしまうという可能性も考えられます。
そのため、ほとんどのアンテナが10年以上経過した今だからこそ、しっかりと点検してもらうことをおすすめします。
集合住宅にお住まいの方は、管理会社やオーナーにまずは確認をしてみましょう。
まとめ
マンション・アパートなど集合住宅でのアンテナ管理について解説をしてきました。
戸建て住宅とは違い、アンテナの設置やメンテナンスを考えることは少ないですが、様々な要因で故障をしてしまうことは可能性として考えられます。
まずは、管理会社やオーナーに確認をとった上で対応をしていきましょう。
また、もしBS/CS放送等を受信したい場合には、こちらも管理会社やオーナーに確認を取り、専門業者に依頼をしてください。
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