アンテナ工事を自分でできるのか?DIYでの必要備品と注意点まとめ

DIYについて

「専門業者に依頼すると高い費用が掛かってしまう…」
「自分でアンテナを設置できるのではな無いか?」
このように考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?
アンテナ工事については国家資格などの免許がなくとも、工事を行うことは可能です。
本来は専門業者に依頼したほうが、安心・安全ではありますが、自分で出来るアンテナ工事の方法について解説していきます。
ただし、危険な作業になることもありますので、しっかりと注意点を確認して作業を始めてください。
アンテナ工事を業者に依頼する場合は、こちらの記事も参考にしてください。
アンテナ修理はいくらかかる?自分で出来る修理方法についても詳しく紹介!
アンテナの交換の費用はいくら?交換時期と合わせて詳しく解説

DIYを始める前の確認ポイント

DIYイメージ

まずDIYを始める前に確認しておきたいポイントがいくつかありますので、チェックしておきましょう。

  • 電波測定ができるか
  • 配線のイメージができているか
  • 屋根や壁の加工が可能か

電波測定ができるか

テレビの電波はアンテナをどこに設置しても受信できるというわけではないため、しっかりと受信できる場所に設置をしなければなりません。
すでにあるアンテナを参考に向きを設定したとしても、電波は繊細であるため、同じように設置してもテレビが思うように映らない可能性があります。

電波の強さを測るためには、アンテナレベルを測るチューナーやレベルチェッカー等の測定器を使って図ることができます。
こちらの機器を持っているという方であれば問題ありませんが、購入するとなると金銭的な負担になります。
高性能なものであれば約4万円ほどの機器であるため、専門業者に依頼した方が安かったということもあります。
また、機器自体も専門的な器材であるため、手に入れたとしても使い方をマスターすると考えると、手間は多く掛かりそうです。

配線のイメージができているか

アンテナを設置する以上、配線は必要となります。
ただ単純にアンテナから直接テレビに繋がれば良いというわけではなく、ブースターや分配器等、配線が必要な箇所は多々あります。
また、配線を外壁や屋根裏からどのように室内へ通すのか、どれくらいの配線の長さが必要なのか等、テレビとつなげるイメージをしっかりと持っておく必要があります。

もし、仕事等で配線工事の知識や経験がある方であれば問題ありませんが、何もわからない状態で始めてしまうと、せっかく配線をつないでも苦労が水の泡となってしまう可能性もあります。

屋根や壁の加工が可能か

アンテナを設置するためには、少なくとも屋根や壁に固定するだけの加工が必要になります。
そのため、屋根や壁に穴を開けたり、倒壊しないようにしっかりと固定するといった作業が必要になります。
こちらは知識や経験のない状態で行うには、非常に難しい作業となるため、建設現場等での実務の知識が求められる作業です。

未経験のDIYでは設置が難しい!

以上がDIYを始める前のポイントとなりますが、こちらを読むといかがでしょうか?
内容を確認すると、難しい作業も多く、もしかすると自信を無くしてしまった方もいるのではないかと思います。
また、アンテナ設置は屋根の上や家屋の外壁など、高所での作業が多くなります。
無理して作業を始めてしまうと、かえって大きな事故になってしまう可能性もあるため、少しでの不安のある方は、無理をせず専門業者へ相談してみる方が無難です。

しかし、アンテナのメンテナンスであれば、知識や経験がなくとも比較的簡単に行うことができる作業はありますので、そちらについては以下の記事を参考にしてください。
アンテナ修理はいくらかかる?自分で出来る修理方法についても詳しく紹介!

アンテナ工事で必要な工具について

必要工具一覧イラスト

では、ここからはアンテナ工事をする際に実際に必要になる工具について紹介していきます。

 備品名 使用用途
電波測定器(レベルチェッカー) 電波の強さを図る測定器
脚立/はしご 高所作業で必要
ビス 金具を固定するための備品
レンチ・ドライバー 金具やビス、ボルトを締めるための工具
ニッパー ワイヤーを切断するための工具
電気ドリル 壁面や屋根に穴をあける工具
コーキング材 ドリルで穴あけした箇所の腐食を防ぐ
ヘルメット
安全靴
作業用手袋
けが防止に必要な備品

電波測定器(レベルチェッカー)

先ほども記載しましたが、電波の強さを図るためには電波測定器が必要となります。
安価なものであれば1万円ほどで購入できますが、精密度はやや劣ります。
また、安価なものでは各チャンネルごとの電波の強さを測定できない製品もあるため、プロ仕様の専門器具を用意することをおススメします。
また、衛星放送用の電波測定器は、また別の専用機器が必要となるため、もし購入する際には注意してください。

脚立/はしご

アンテナ設置には高所作業が伴うため、脚立やハシゴが必要となります。
もしベランダに取り付けるといった場合は不要かもしれませんが、ほとんどの場合で必要になる工具です。
ただし一般的なハシゴは高さが足りず、10mほど伸ばすことができる特殊なはしごが必要となります。
こちらも、購入するとなると1万円以上の金額となります。

ビス・レンチ・ドライバー

アンテナを固定する際にはビスやレンチ、ドライバーが必要となります。
こちらはホームセンターなどでも売っているため、自宅にある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
締める際にはアンテナがぐらつかないよう、しっかりと締めてください。
また、これらの工具は大きさが様々あるため、しっかりとネジ穴にフィットした工具を選ぶようにしましょう。

ニッパー

こちらはワイヤーを切断するときに必要になります。
屋根に取り付ける場合は、ワイヤーを張って、しっかりとアンテナを固定する必要があります。
切断する工具ですので、取り扱いにはしっかりと注意しましょう。

電子ドリル

壁や屋根に穴をあける際には電子ドリルが必要です。
手動で穴をあけること自体は、不可能ではないですが、かなりの時間と労力、パワーが必要になります。
そのため、電子ドリルを用意した方が簡単です。
こちらも非常に危険な工具ですので、取り扱いには注意しましょう。

コーキング材

あまり聞きなじみのない工具ですが、こちらはドリルで穴あけした箇所に塗布し、腐食を防ぐ効果があります。
穴をあけてそのままにしてしまうと、雨水が入り、屋根や壁が腐食してしまいます。
そのため、穴をあけた箇所にはしっかりとコーキング材を塗り、雨水が浸透しないように加工しましょう。

ヘルメット・安全靴・作業用手袋

こちらは身の安全を守るために必要な工具です。
アンテナ工事は高所作業が多く、使用する工具も鋭利であるため、ケガをする危険があります。
また、慣れない作業ですので、どこに危険が潜んでいるかわかりません。
自分自身の安全を守るためにも、ぜひとも準備しておいた方がよいでしょう。

その他

おおよその工具については紹介してきましたが、これだけで完璧に工事ができるというわけではありません。
例えば足元の安全を守るための安全靴や、長さを図るメジャーなどが必要になるかもしれません。
工事前にしっかりとシミュレーションを行い、どんな工具が必要になるのか、どんな装備で行うのかイメージをして臨みましょう。

アンテナ工事に必要な備品

アンテナ工事で必要な工具について解説してきましたが、こちらではアンテナを建てるために必要な各種備品についてまとめていきます。
なお、一般的な八木式アンテナを想定して記載をしていますので、アンテナの種類によっては不要な備品もあります。
実際の作業の際には、取り付けるアンテナに合わせた備品をご準備ください。

 備品名 使用用途
屋根馬 アンテナを屋根に固定するための土台となる機材
アンテナの支柱(アンテナマスト) アンテナ本体を取り付けるための鉄の棒です。
ステーアンカー アンテナを支えるステンレス支柱の固定を補強するための金具
ステンレス支線
(ステーワイヤー)
アンテナの強度を増すためのワイヤー

屋根馬

アンテナを屋根に取り付ける際には、この屋根馬と呼ばれる土台が必要になります。
屋根は平らな個所がないため、この屋根馬を使用することで、まっすぐにアンテナ設置できるようにします。
アンテナや支柱などすべての土台となるため、ぐらつかないようにしっかりと固定するようにしましょう。

アンテナの支柱(アンテナマスト)

こちらはアンテナ本体を取り付けるための鉄の支柱です。
アンテナを支えるための大切な支柱であるため、それぞれに合った最適なものを選ぶようにしましょう。

ステーアンカー

ステーアンカーはアンテナマストを固定を補強するための金具です。
屋根に設置するアンテナは天候の影響を受けやすいため、ステーアンカーを使ってしっかりと補強するようにしましょう。

ステンレス支線(ステーワイヤー)

こちらも同様にアンテナの強度を増すためのワイヤーです。
アンテナ本体を複数の方向からワイヤーで引っ張ることで、アンテナの倒壊を防ぎます。
ただし大雪などでワイヤーが緩んでしまうことがあるため、地域に合わせた設置をするようにしましょう。

その他

この他にも、インシュレーターやステー金具など、必要な部品が必要です。
事前に必要個数などをしっかりと準備をして、工事当日に焦ることがないようにしましょう。

アンテナの周辺機器

こちらではアンテナの周辺機器についてまとめていきます。
絶対に必要というわけではありませんが、電波状況によっては追加しなければいけない備品ですので、あらかじめ準備しておいた方がよいでしょう。

 備品名 使用用途
電波増幅器(ブースター) 電波を増幅させるための機器
分配器/分波器 テレビ電波を分けるための機器
アッテネーター(減衰器) 電波を適切なレベルまで下げるための機器

電波増幅器(ブースター)

電波増幅器(ブースター)は、受信する電波が不十分な際、電波の強度を増幅させるための機器です。
電波の弱い地域や場所、電波が密集している地域などで使われることが多い機器です。

分配器/分波器

分配器はアンテナから複数のテレビに電波を分けるための機器で、分波器は地上デジタル放送と衛星放送を分けるための機器です。
それぞれ用途が異なるため、間違えないようにしてください。
誤った使用をしてしまうと、テレビにノイズが発生しやすくなりますので、注意が必要です。

アッテネーター(減衰器)

アッテネーターは、受信する電波が強すぎる場合に、適切な電波の強さまで調整するための機器です。
電波塔が近くにある地域で利用されることが多く、テレビの機種によってはあらかじめ内蔵されている場合もあります。

アンテナDIYでの注意点

ここまで、アンテナをDIYする場合の事前準備、必要な工具や備品についてまとめてきました。
作業自体もかなり難しいですが、用意する工具や備品もかなり種類が多いことがわかりました。
そのため、未経験の方がDIYでアンテナ工事をすることはお勧めできません!
もし自身で工事を行う場合は、経験がある方、作業に慣れている方が行った方がよいと思います。

ただし、作業に慣れているからと言って油断は禁物です。
まずはアンテナ工事は必ず複数人で行いましょう。
特にはしごを使って屋根に上る際にははしごを安定させるため、他の方に必ず支えてもらいましょう。

また、アンテナや工具、備品の落下には細心の注意を払いましょう。
万が一屋根から備品を落としてしまい、落下して隣の家や家財などを破損させてしまった場合には、補償が一切ありません。さらに、落ちた備品が人にぶつかってしまうと、大変な事故にもなります。
加えてアンテナは電子機器であるため、電気が通っている中での作業となります。
感電には十分に注意して作業を行ってください。

アンテナ工事にはこのようなリスクがたくさんあるため、しっかりと準備をして最大限の注意を払いながらDIYに取り組んでください。

まとめ

さて今回はアンテナのDIYについてまとめてきました。
繰り返しになりますが、アンテナ工事には危険な工程がたくさんあります。
また必要な備品も多いため、専門業者へ依頼するよりも時間と費用が余計に掛かってしまう可能性もあります。
ぜひ無理をせず、少しでも不安に感じだ場合は、専門業者に相談してみてください。

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