「屋根の上にあるアンテナを交換したい。」
「アンテナが故障して交換が必要になった。」
テレビアンテナを交換する場面は、何も故障したときだけではありません。
近年、新しいアンテナや放送規格が登場しており、既存のアンテナを新しいものに変える際にもアンテナの交換は行われます。
また、知らず知らずのうちに交換が必要になるケースもあります。
テレビアンテナの多くは屋上に設置されており、かつアンテナ自体が頑丈なつくりとなっているため、普段はあまり状態を気にしないと思います。
しかし、風雨や雪の影響を受けて劣化することで、故障寸前となっている場合があります。
では、アンテナの交換はどこに依頼すればいいのでしょうか?また、費用がいくらかかるのでしょうか?
アンテナについて普段から調べる機会は少ないと思いますので、このような疑問は出てくると思います。
そこで、こちらの記事ではアンテナの交換について焦点を当て、必要な情報をまとめていきます。
交換の相場や最新のアンテナ事情まで網羅していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
アンテナの仕組みについて

まず、アンテナの仕組みについて知っておきましょう。
テレビアンテナは、電磁波の受信から信号処理、画面表示、音声出力までの一連のプロセスを通して映像と音声を提供する役割を持っています。
テレビアンテナには、周囲に存在している電波を受信するための金属棒や金属板があり、この金属を通して電波をとらえています。
電波を受信すると、電波をアンテナ内部の回路に流し、回路が電話の周波数や振幅を変換して、受信信号として受け取ります。
この受信信号をケーブルを通してテレビ等の機器に送信し、さらにテレビ内で信号を処理して画像や音声に変換することで、テレビ番組や映画などの映像を楽しむことができるようになります。
そのため、アンテナに何か不具合があると映像や音楽を楽しむことができません。
例えば、テレビ画面にエラー「E202」といった数値が表示されたことはないでしょうか?これは、テレビ電波が受信できないという状態を表しています。多くの場合は、アンテナに何か不具合が原因と考えられますので、アンテナに何か以上があったのではと考えましょう。
特に自宅にあるテレビアンテナは天候の影響を受けやすくなっています。悪天候の影響でテレビが映らないこともありますが、雨風を受けて一部が曲がったり破損したり、雷に打たれてしまうといったことも考えられます。
天候が回復してもまだテレビが映らない、映りが悪い場合にはアンテナに破損などのダメージがある場合が多いため、一度業者等に確認をしてもらいましょう。
アンテナ交換が必要な3つのタイミング
では、アンテナの交換がどのような場面で必要になるのかを見ていきましょう。
アンテナが故障してしまったとき

最もわかりやすいタイミングは、アンテナが故障してしまったときです。
アンテナがアンテナが壊れてしまった、折れてしまった場合には無理せず、アンテナを交換しましょう。
アンテナは屋外にあることが多いため、どうしても雨風や雪、鳥の被害を受けてしまいます。
すると、年月をかけて劣化していき、知らず知らずのうちに様々な箇所にダメージが蓄積されていきます。
この蓄積されたダメージが限界を迎えてしまうと、故障してしまったり、倒れてその衝撃で折れてしまうことがあります。
万が一、屋根から落ちてきて人や物を傷つけてしまっては大変ですので、テレビの映りが悪いなどの不具合が見つかった場合はすぐに対応するようにしましょう。
アンテナの故障に関する記事は、以下の記事も参照にしてください。
⇒アンテナの故障の原因とサインについて詳しく解説!
新しい衛星放送を受信するとき

アンテナ交換が必要なタイミングは、故障したときだけではありません。
BS/CS放送や4K8K放送などの衛星放送を契約するときにも、専用のアンテナが必要となり、交換が必要な場合があります。
衛星放送を受信するのであれば、専用のアンテナを設置するだけでも問題ありません。
しかし、衛星放送と一体型となったアンテナも開発されており、アンテナを設置する位置や見栄えを重視する際には、設置してあるアンテナを交換する必要が出てきます。
また、新しいアンテナを設置するタイミングは既存のアンテナをメンテナンスするチャンスです。
設置と同時にメンテナンスを行い、必要であれば交換を検討しましょう。
衛星放送に関する記事は、以下の記事も参照にしてください。
⇒BS/CS放送に必要なアンテナとは?工事費用とともに詳しく解説!
⇒4K8K放送とは?高画質で臨場感のある映像が見れる最新放送について詳しく解説
アンテナを10年以上点検していないとき

一般的に、テレビアンテナの寿命は10年~15年と言われています。
そのため、もしも10年以上アンテナのメンテナンスを行っていない場合には、交換を視野に入れて一度メンテナンスを依頼してみるとよいでしょう。
メンテナンスした上で問題がなければ大丈夫ですが、破損や腐食などが見られた場合、いつ故障してもおかしくありません。
万が一、アンテナが倒壊や破損してしまい屋根から落ちてくるようなことがあれば、テレビが見れない以上の被害が出てしまう可能性も考えられます。
普段はあまり気にすることが少ない箇所ですので、設置からどれくらいの日数が経過しているかを振り返り、メンテナンスを依頼することをおススメします。
アンテナ交換を依頼できる業者4選
ではアンテナを実際に交換するには、どこに依頼すればいいのかについてまとめていきます。
アンテナ専門業者
アンテナに関しては、専門業者への修理や交換の依頼が最もおススメです。
専門業者であるため、アンテナに関する知識や経験値が豊富にあるため、安心して任せることができます。
また費用面に関しても、他の業者が中間に入っていないため比較的抑えた金額で交換することが可能です。
見積もりだけでも相談に乗ってくれる業者はあるため、気軽に相談してみてもよいでしょう。
ただしアンテナ業者は数多くあるため、最も信頼できる業者をしっかりと選ぶようにしましょう。
業者の中には、法外な値段の請求をしてくる、余計な工事を勧められるといった悪徳業者もいるため、しっかりと見極めて選びましょう。
家電量販店・ホームセンター
大手家電量販店やホームセンターでも、アンテナの修理や交換を対応してくれる場合があります。
大手家電量販店の料金設定については以下を参考にしてください。
UHFアンテナ取り付け (屋根上) |
取り外し (処分代金) |
見積もり・出張料金 | |
ヤマダ電機 | \22,000~ | \4,400~ | 出張料金:\2,200 |
ケーズデンキ | \22,000~ | \5,500~ | 見積もり:\3,300 |
ビックカメラ | \16,500~ | \3,300~ | 出張料金:\2,200 |
エディオン | \20,900~ | ー | ー |
大手家電量販店であれば、安心して依頼ができる点がメリットですが、実際に工事を請け負うのは下請けの業者であるため、料金が高額になる可能性が高いです。
また、出張料金や見積もりが有料であるケースが多いため、相見積もりを取りたい場合には余計に費用が掛かってしまうケースもあります。
家電量販店に関する記事は、以下の記事も参照にしてください。
⇒アンテナ修理は家電量販店で可能?依頼した場合の費用と共に解説
ハウスメーカー
住宅を購入した際のハウスメーカーでも工事を依頼することができます。
金額は明示されていませんが、こちらも家電量販店同様に中間マージンや手数料が発生するため、料金は高額になる可能性が高いです。
下請け業者も様々あるため、ハウスメーカーに依頼する際には慎重に確認を進めていきましょう。
近所の電気屋さん
いわゆる街の電気屋さんでも工事の依頼は可能です。
長年付き合いのある電気屋であれば多少の融通が利いて、安心して任せられるという方もいるでしょう。
しかし、アンテナ工事は高所作業であるため断られるケースや、工事に関しての知識が乏しいケースも考えられます。
そのため、近所の電気屋さんに依頼する場合も、事前に見積もりや相談をしっかりとしておくことが重要です。
電気屋さんに関する記事は、以下の記事も参照にしてください。
⇒街の電気屋さんにアンテナ修理の依頼はできるのか?依頼するときの注意点まとめ
自分で修理・交換を行う
どうしても金額に折り合いがつかないケースや、多少のアンテナ工事に関しての知識がある場合は、自分で工事をすることも可能です。
しかし、こちらはあまりおススメはできません。
まずは、高所作業であるため、危険が伴うこと。またアンテナの受信はミリ単位での調整が必要となるため、電波をうまく受信できないケースも考えられます。
電波の強さを測るには、特殊な機器が必要となることもあるため、自分で工具をそろえる手間や費用を考えると、おススメ出来ない方法です。
過去に経験がある場合でも、事前にしっかりと安全を確保して臨むようにしましょう。
アンテナの交換相場について解説!
それではアンテナ交換の相場について解説をしていきます。
こちらでは、アンテナ専門業者に交換を依頼した際の相場を記載します。
業者やアンテナによって相場は変わりますので、あくまで参考値として確認してください。
八木式アンテナ

八木式アンテナは、魚の骨のような形が特徴のアンテナです。
アナログテレビ時代から広く普及しており、アナログ放送時代はVHFアンテナ、デジタル放送ではUHFアンテナと呼ばれています。
電波の受信精度が高く、電波が届きにくいところでも電波を拾うことができる性能がメリットです。
そのため、現在でも多くの家庭で使用されており、比較的安価で設置することができる点も大きなメリットです。
八木式アンテナについては以下の記事も参考にしてください。
⇒八木式アンテナを紹介!最も受信精度の高いアンテナについて詳しく解説
工事内容 | 工事相場 |
八木式アンテナ交換 | 約\15,000~\30,000 |
八木式アンテナ新規設置 | 約\16,000~\35,000 |
デザインアンテナ

デザインアンテナは2012年頃から普及し始めたアンテナです。八木式アンテナとは違い、薄型でデザイン性の高い形をしており、家の外観を損なわずに設置することができます。
メーカーからも様々なデザインで販売されており、非常に人気を集めています。
価格は八木式アンテナよりも高額ですが、外壁や屋根裏、ベランダに取り付けることができるため、取り付け方法が比較的簡単です。
しかし電波受信をするための角度の調整が難しく、取り付ける場所によっては電波の受信感度が低く、事前にしっかりと電波状況を確認した上で設置する必要があります。
そのため、デザインアンテナでは受信ができない場所も存在します。
デザインアンテナについては以下の記事も参考にしてください。
⇒デザインアンテナを紹介!スタイリッシュでおしゃれな最新アンテナとは
工事内容 | 工事相場 |
デザインアンテナ交換 | 約\20,000~\35,000 |
デザインアンテナ新規設置 | 約\22,000~\40,000 |
ユニコーンアンテナ

これまでは上記の八木式アンテナやデザインアンテナが主流でしたが、最近ではユニコーンアンテナと呼ばれるアンテナも登場しています。
ユニコーンアンテナは八木式アンテナと同程度の受信精度があり、デザインアンテナのようなスタイリッシュさもあるため、双方のいいとこどりをしたアンテナです。
しかし、設置するための金額はが他のアンテナに比べると高額となっています。
スタイリッシュな見た目とその性能から、これからますます需要が多くなると考えられるアンテナです。
ユニコーンアンテナについては以下の記事も参考にしてください。
⇒ユニコーンアンテナを紹介!デザインと受信力を兼ね備えた最新アンテナ
工事内容 | 工事相場 |
ユニコーンアンテナ交換 | 約\25,000~\40,000 |
ユニコーンアンテナ新規設置 | 約\30,000~\50,000 |
BS/CSアンテナ

BSは放送衛星、CSは通信衛星を表しており、元々分離していた両者が統合されたアンテナです。
画像のようなパラボラアンテナが用いられることがほとんどです。
BS/CS放送はデジタル放送と周波数・波長が異なっているため、受信するためには専用のアンテナを設置する必要があります。
デジタル放送を受信するアンテナと同時に設置や交換の依頼をすることも可能です。
通常のテレビ放送を見るだけであれば必要なく、より多くのチャンネルを見る際に必要となります。
BS/CSアンテナについては以下の記事も参考にしてください。
⇒BS/CS放送に必要なアンテナとは?工事費用とともに詳しく解説!
工事内容 | 工事相場 |
BS/CSアンテナ交換 | 約\15,000 |
BS/CSアンテナ新規設置 | 約\20,000~\50,000 |
4K/8Kアンテナ

4K/8Kアンテナは、従来の放送に比べ高画質で臨場感のある4K8K放送を受信することができるアンテナです。
2018年に始まった4K/8K衛星放送のすべてを視聴できるようになります。これまでのBS/CSアンテナでは受信することができなかった放送を見ることができるため、数多くのテレビ番組を楽しむことができます。
ただし、その分BS/CSアンテナに比べると料金は高額になり、4K/8K放送を見るためには設備を整える必要があります。
4K/8Kアンテナについては以下の記事も参考にしてください。
⇒4K8K放送とは?高画質で臨場感のある映像が見れる最新放送について詳しく解説
工事内容 | 工事相場 |
4K/8Kアンテナ交換 | 約\17,000 |
4K/8Kアンテナ新規設置 | 約\30,000~\65,000 |
これから寿命を迎えるアンテナが多くなる?
先ほども少し触れましたが、アンテナの寿命は10年~15年と一般的に言われています。
しかし、10年ピッタリでしっかりとアンテナを交換する、メンテナンスする家庭は少ないのではないでしょうか?
10年過ぎてもテレビが見れているから問題ない、費用が高額のため前向きになれないなど、ついつい後回しにしてしまう方が多いと思います。
しかし、これから寿命が来るアンテナが数多くなるといわれています。
それはデジタル放送への移行から10年以上経過したタイミングであるからです。
日本では2003年からデジタル放送への移行がスタートし、2011年7月までにほとんどの地域でアナログ放送からデジタル放送への切り替えが終了しています。
その際、ほとんどの家屋でアンテナの交換工事が行われました。
そのため、メンテナンスをしていなければ、2023年現在ではアンテナを交換してから10年以上は経過していることになります。
問題なく映っているから大丈夫と思われるかもしれませんが、知らず知らずのうちにアンテナや周辺がさび付いていたり、雨風や雪で劣化している可能性は十分に考えられます。
万が一アンテナが折れて屋根から落ちてきてしまい、壁に傷をつけてしまった、人にぶつかってしまった、ということがあってしまっては大変です。
そのため、ほとんどの家庭で10年以上経過した今だからこそ、しっかりと点検してもらうことをおすすめします。
点検のみであれば大きな金額はかかりませんので、ぜひ安全のためにも一度依頼をしてみましょう。
まとめ
さて、今回はテレビアンテナ交換相場と交換のタイミングについて解説をしてきました。
デジタル放送が始まって10年以上が経過し、多くのアンテナが寿命を迎える時期になっています。普段目につかないところですので、ぜひこの機会に、まずは一度アンテナを確認することをおすすめいたします。
ただし、アンテナは屋根などの高所に設置されていることが多いため、無理して自分で確認せず専門業者へ依頼してください。無料で見積もりを行ってくれる業者もあるため、ぜひ連絡をしてみましょう。
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