パラボラアンテナとは何か?その特徴や受信できる番組について解説

パラボラアンテナ

パラボラアンテナという名前に聞きなじみがなくても、白いお椀型のアンテナと言えばイメージのつく方も多いのではないでしょうか。
一般家庭よりもどこか研究所のような場所で目にすることがもしかすると多いかもしれません。
このアンテナは地上デジタル放送ではなく、BS/CS放送や4K8K放送といった衛星放送の受信に使われるアンテナです。
こちらの記事では、このパラボラアンテナについて詳しく解説をしていきます。
これから衛星放送を受信しようという方の参考にもなりますので、ぜひご覧ください。

パラボラアンテナとは

パラボラアンテナとは、お椀のような形が特徴的なアンテナです。主に衛星放送や宇宙通信などに使用されています。自宅に設置する際には、衛星放送の受信をするために使われており、BS放送やCS放送、4K8K放送等を受信するために使われています。
大きさは一般家庭で使用されるものが直径約45cm、宇宙通信などの大がかりなものになると、直径が10m以上になるものもあります。
パラボラアンテナは大きさによって受信する能力があがりますが、大きくなるぶん風などの影響を受けやすくなります。
住宅用のアンテナは45cm程度と大きくありませんが、上空約36,000kmから発信されるテレビの電波をキャッチすることができます。
また、パラボラアンテナと聞くと白色のイメージをされる方が多いと思います。
これにも理由があり、太陽からの熱の影響を受けないようにするためです。太陽熱は場合によっては受信の妨げとなり、上手くテレビの電波を受信することができなくなります。黒色のパラボラアンテナも販売されていますが、黒は太陽の熱を集めてしまうため、一般的には白色が選ばれることが多いです。

パラボラアンテナは衛星放送を受信できる

衛星放送イメージ

パラボラアンテナは先ほども少し触れましたが、衛星放送を受信するためのアンテナです。一般的な地上デジタル放送を受信するアンテナは、電波塔から発信された電波を受信しているため、パラボラアンテナと比較すると低い周波数の電波しか受信ができません。
パラボラアンテナはその形状を使って、宇宙空間にある人工衛星が発信する電波を受信しています。受信している周波数は、一般的なアンテナが300MHz〜3GHzに対し、パラボラアンテナでは3〜30GHzの電波を受信することができます。

パラボラアンテナの種類

衛星放送を受信するためのパラボラアンテナは3種類あります。

  • 110度BS/CSアンテナ(2K放送)
  • 110度BS/CSアンテナ(4K8K放送)
  • CSアンテナ

110度BS/CSアンテナ(2K)では従来のフルハイビジョン放送に対応しており、110度BS/CSアンテナ(4K8K)は4K・8K放送の高画質のBS/CS放送に対応しています。
基本的にはBS/CSどちらも同じ110度の製品で見られますが、一部にはCS非対応のものもあるため購入前に確認しておきましょう。
これから高画質の放送を楽しみたい人は、4K・8K対応のパラボラアンテナを選ぶと不便がありません。従来のフルハイビジョンでよいなら2K用の製品で十分です。
CSアンテナは110度のアンテナでは見られない、124度や128度の衛星からの電波を受信できるタイプです。CS(スカパー!)で基本契約のチャンネルだけでなくプレミアムサービスも見たい場合は、別途CSアンテナも必要になります。

パラボラアンテナを設置できる場所は

では、パラボラアンテナを設置したい場合はどこに設置ができるのでしょうか。設置場所は屋外か屋内を選ぶことができるので、それぞれについて確認していきましょう。

屋外に設置する場合

屋外に設置する場合は、屋根やベランダ、窓の手すり、壁などに設置します。基本的には南西方向で、午後2時頃に太陽の光が当たっている所が、設置場所の目安です。屋外の設置においては、不向きな場所があります。それは、建物や山などの障害物があって電波が受信しにくいところです。周辺の家のアンテナがどちらの方向を向いているかを参考にするのも良いでしょう。
屋外に設置することが多いパラボラアンテナですが、その寿命は約10年と言われています。ただし、屋外に置く際は地域や立地に大きく影響されます。雨や雪などの影響を受けやすく、海沿いでは塩による影響で寿命が短くなる可能性があります。

屋内に設置する場合

マンションの決まりなどで、屋外にパラボラアンテナを設置できない場合もありますが、屋内の設置なら可能です。ただ、屋内パラボラアンテナは屋外のものよりも電波の感度が弱い場合があります。壁や屋根、ガラスの素材、カーテンの厚さ、さらには外の障害物も影響するため、設置する場所は慎重に選びましょう。最近は、衛星放送の電波が届いているのかを確認するアプリもあるようなので、活用してみるのもおすすめです。

衛星放送用のパラボラアンテナのメリット・デメリット

メリットデメリット

パラボラアンテナのメリットとデメリットについて解説をしていきます。

パラボラアンテナのメリット

パラボラアンテナのメリットは、まず強い指向性を持つということです。そのため、電波を受信する際は不要な雑音が入りにくく、側面や後ろへ電波が漏れにくいのです。感度が良く、妨害を受けにくくなっています。また、一度設置すると維持費はそれほどかかりません。

パラボラアンテナのデメリット

デメリットとしては、住宅の屋根や壁などの屋外にアンテナを設置することが多いため、台風や雨風などの影響を受けやすいことが挙げられます。また、近くに大きなビルや木があって障害物となる場合は、電波が受信しにくくなります。さらに、アンテナ設置の際は初期費用がかかります。

パラボラアンテナ工事の相場は?

アンテナ修理イメージ

ではパラボラアンテナのアンテナの交換、設置の相場について解説をしていきます。業者やアンテナによって相場は変わりますので、あくまで参考値として確認してください。
BS/CS放送用のアンテナ、4K8K放送用のアンテナそれぞれの金額を記載します。

アンテナ設置の相場

まずはアンテナ設置の相場です。
アンテナ設置の場合は、一から工事が必要となるため、交換よりも金額が高くなります。
また、BS/CS放送用のアンテナ、4K8K放送用のアンテナは通常の地上デジタル放送用のアンテナよりも割高です。
視聴するにはアンテナに加え、壁のアンテナ端子・分配器やブースター・アンテナ端子、接続するケーブル等も4K8Kに対応したものが必要となります。アンテナ以外にも費用が掛かる点は抑えておきましょう。

 工事内容 工事相場
BS/CSアンテナ新規設置 約\20,000~\50,000
4K/8Kアンテナ新規設置 約\30,000~\65,000

アンテナ交換の相場

一方でアンテナ劣化などによる交換工事の場合には、すでに設置してある土台を使っての工事となるため、必要な工事が少なく費用を抑えることができます。
新規設置に比べて、半額程度の値段で設置することができるようです。
BS/CS放送用のアンテナ、4K8K放送用のアンテナはまだ放送を開始してから日が短いですが、もし故障などで交換を検討する際には参考にしてください。

 工事内容 工事相場
BS/CSアンテナ交換 約\15,000
4K/8Kアンテナ交換 約\17,000

アンテナ修理の相場

アンテナの修理が必要な場面での相場も記載しておきます。
アンテナ修理には、アンテナの向きの修正や立て直し等があります。
向きの調整程度であれば自分で出来ることもありますが、衛星放送はアンテナの角度が正しい向きを向いていないと受信することができません。
テレビの映りを確認しながら細かく作業する必要があるため、専門業者に依頼した方が手軽に工事が済みます。
また、アンテナの立て直しは高所での作業となることもあるため、危険が伴います。
無理をせずに専門業者へ依頼してみましょう。

 工事内容 工事相場
アンテナの立て直し 約\10,000~\20,000
アンテナの向き調整 約\5,000~\12,000
ブースターの追加 約\15,000~\30,000

まとめ

今回はBS/CS放送用のアンテナ、4K8K放送用のアンテナで使用するパラボラアンテナについて解説をしてきました。
衛星放送で視聴できるコンテンツは日に日に増えており、これからさらに人気となっていく放送であると思います。
衛星放送は、これまでの地上デジタル放送に比べ、より高画質で臨場感のある映像を楽しむことができます。
この機会に導入を考えている方は、ぜひアンテナ専門業者へ相談をしてみましょう!

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