積雪地域に住んでいる方は、冬場になると雪に悩まされる日も多くなると思います。
その中で、雪が積もった結果テレビが映らなくなってしまったというケースはよく耳にする話しです。
アンテナが雪に埋もれてしまった、ということは考えにくいですが、雪の重みでアンテナが倒壊してしまったり、傾いたりするとテレビが映らなくなる可能性があります。
毎年冬になるたびにテレビの映りに困っていては大変ですので、しっかりと対策をしていきましょう。
こちらの記事では、テレビアンテナの積雪対策について詳しく解説をしていきます。
ぜひ参考にしてみてください。
アンテナの修理が必要となっている方は、こちらの記事も参考にしてください。
⇒アンテナ修理はいくらかかる?自分で出来る修理方法についても詳しく紹介!
⇒アンテナの交換の費用はいくら?交換時期と合わせて詳しく解説
目次
アンテナの雪害について

まずは、アンテナが受ける雪害にどのようなものがあるのかをまとめていきましょう。
アンテナの設置場所別に紹介をしていきます。
屋根上設置のアンテナが受ける被害
屋根の上に、八木式アンテナと呼ばれる魚の骨のような形をしたアンテナを設置しているご自宅は多いのではないでしょうか?
八木式アンテナに変わるアンテナが登場したのが2010年前後ですので、ほとんどのご自宅ではまだ八木式アンテナが主流であると思います。
このアンテナは、精度よく電波を受信するために、高い位置に設置されています。
また、電波を遮断するような障害物を避けるため、アンテナ本体が露出した状態です。
これにより受信精度が高い半面、雪の影響を非常に受けやすいつくりになっています。
加えて、本体に雪が積もり、倒壊したり折れてしまう可能性や、向きがズレてしまうこともあります。
また、アンテナ本体のサビや劣化、腐食に繋がることもあります。
さらに、積雪地域では屋根の雪下ろしをする家庭も多いと思います。
この際にアンテナが損傷してしまうというケースもあります。
もちろん、テレビアンテナはある程度の降雪にも耐えられる設計をしていますが、許容範囲を超える積雪では破損してしまう可能性があります。
アンテナ自体に破損がなくとも、周辺機器で設置されているブースターや土台に影響がある可能性もあるため、屋根上にアンテナを設置している場合は、充分な対策が必要となります。
屋根上以外に設置されたのアンテナが受ける被害
アンテナは屋根上以外に外壁や破風板、ベランダ等にも設置されることがあります。
これは主流である八木式アンテナの他にも、デザインアンテナやユニコーンアンテナといった比較的新しいアンテナも設置される場所です。
また、BS/CS放送を受信するためのパラボラアンテナも設置されることが多い場所です。
屋根の上とは異なり、アンテナが受けるダメージは少ないですが、まったく被害が無いわけではありません。
外壁やベランダにある場合は雪が直接積もることは少ないですが、屋根から雪が落ちてきたときの衝撃で損傷してしまったり、周辺機器が故障してしまうことは考えられます。
外壁に設置してあるからと油断せず、雪害の可能性があることは頭に入れておきましょう。
アンテナの雪対策について
それでは実際に実行できるアンテナの雪対策についてまとめていきましょう。
雪の影響を受けにくいアンテナに変える
もっとも一般的な八木式アンテナを屋根上に設置している場合は、影響を受けにくいアンテナに変更するのがおススメです。
先ほども少し説明をしたデザインアンテナやユニコーンアンテナは、その形から八木式アンテナと比べると雪害を軽減することができます。
ただし、テレビアンテナは電波をしっかりと受信できる場所に設置する必要があるため、ただアンテナの種類を変更すればよいというわけではありません。
専門業者に相談し、きちんと受信環境が整っていることを確認してから、交換を依頼するようにしましょう。
また、こちらも電波の受信状況によりますが、室内アンテナに切り替えることも可能です。室内アンテナは家の中に設置するアンテナで、コンパクトで工事が不要なアンテナです。室内であれば天候に左右されることが無くなるため、電波を充分受信できる環境であれば検討してもいいかもしれません。
アンテナを移設する
アンテナ自体を交換するのではなく、今あるアンテナを移設することでも雪害を抑えることができます。
現在は屋根上や壁面だけでなく、アンテナを屋根裏に設置することも可能となりました。
もちろんこちらも電波をしっかりと受信できることが前提ですが、屋根裏に設置できれば雪の心配をする必要はありません。
また雪以外の風雨の心配もなく、家の外観も損なうことがありません。
こちらの方法も専門業者に相談してみてもいいかもしれません。
撥水加工をする
アンテナに撥水塗料を塗ることでアンテナを水分から守ることができます。水分はサビや腐食、劣化に直接影響するものであるため、なるべく避けたいところです。
倒壊や破損の対策はできませんが、こちらもアンテナを守るための充分な対策と言えるでしょう。
ただし、積雪が多い地域では、降り積もることで効果が薄れてしまう可能性があるため、注意しましょう。
平面アンテナを利用する
こちらはパラボラアンテナの場合ですが、平面アンテナに変更することで積雪の対策を行うことができます。パラボラアンテナにはディッシュ部と呼ばれるお椀型の部位があり、ここは雪や水が溜まりやすい場所です。
このディッシュ部がない平面アンテナであれば、積雪の心配も無くなります。
アンテナカバーをつける
こちらもパラボラアンテナの対策ですが、アンテナカバーを取り付ける方法もあります。アンテナカバーには、積雪による受信障害を軽減する効果があります。電波を遮断しない素材でできており、ディッシュ部のみをカバーするもの、アンテナ全体をカバーするものなど種類があります。
こちらを取り付けることで、アンテナに雪が積もって受信ができなくなるということを減らすことができます。
融雪アンテナに切り替える
もし雪が多い豪雪地域であれば、ヒーターが内蔵された融雪アンテナも対策として挙げられます。
熱によって、雪を溶かすことができるアンテナで、積雪からアンテナを守ってくれます。
ただし融雪アンテナは業務用のモノが多く、価格が数十万円と非常に高額である点はデメリットです。
もし毎回アンテナの雪下ろしに悩んでいる場合には検討してみてもよいと思います。
雪害に強いアンテナ紹介!
では、実際に雪害に強いアンテナについて詳しく説明をしていきます。
おおよその相場についても記載しますので、是非参考にしてみてください。
デザインアンテナ

デザインアンテナは、箱形のスタイリッシュな形をしており、自宅の景観を損なわないデザインをしています。
設置場所の多くが壁面であるため、雪害に強いアンテナと言えます。
また、カラーの種類も豊富であるため、壁紙のデザインや色に合わせてアンテナを選ぶことができます。
ただし、八木式アンテナに比べて受信性能が弱いため、設置場所が限られたり、電波状況で設置が出来ないといった可能性もあります。
工事内容 | 工事相場 |
デザインアンテナ本体 | 約\5,000~\12,000 |
デザインアンテナ新規設置 | 約\22,000~\40,000 |
デザインアンテナ+ブースター | 約\40,000~\45,000 |
デザインアンテナ+BS/CSアンテナ | 約\40,000~\65,000 |
ユニコーンアンテナ

ユニコーンアンテナはスタイリッシュな見た目と受信性能の強さから、八木式アンテナとデザインアンテナのメリットを兼ね備えているアンテナです。
外壁に円柱型のポールを建てるため、多少積雪リスクはありますが、屋根上に設置するアンテナと比べるとリスクは軽減できます。
新しい製品ということもあり、設置費用は比較的高額となってしまう点がデメリットです。
工事内容 | 工事相場 |
ユニコーンアンテナ本体 | 約\6,000~\12,000 |
ユニコーンアンテナ新規設置 | 約\30,000~\50,000 |
ユニコーンアンテナ+ブースター | 約\50,000~\70,000 |
ユニコーンアンテナ+BS/CSアンテナ | 約\55,000~\85,000 |
室内アンテナ

室内アンテナは、アンテナ自体安いものであれば\1,000程度で購入することができ、工事不要で手軽に設置できますが、室内で受信ができるかが大きな障壁となります。
室内で電波を受信するのは思った以上に難しく、他の建物や外壁、室内にある家具などでも電波は弱くなってしまいます。
そのため、電波塔が近くにあり、周りに高い建物がない等の条件を満たしている時に室内アンテナは設置できると考えましょう。
工事内容 | 工事相場 |
室内アンテナ | 約\1,000~\7,000 |
アンテナの修理は専門業者に依頼しよう!
万が一、雪の影響でアンテナの修理が必要になった際には、専門業者に依頼しましょう!
豊富な知識と経験で、また家電量販店やホームセンターへ依頼するよりも比較的安値で修理をすることが可能です。
各種アンテナを交換したときの相場に加え、ブースターの修理費用について記載します。
こちらはあくまで参考値であるため、実際の費用は見積もりを取ってもらうようにしましょう。
工事内容 | 工事相場 |
八木式アンテナ交換 | 約\15,000~\30,000 |
デザインアンテナ交換 | 約\20,000~\35,000 |
ユニコーンアンテナ交換 | 約\25,000~\40,000 |
BS/CSアンテナ交換 | 約\15,000 |
4K/8Kアンテナ交換 | 約\17,000 |
ブースター交換 | 約\15,000~\30,000 |
雪害には火災保険が使えるかも?

さて、ここまで積雪の影響や対策方法について説明をしてきましたが、いくら対策をしても被害をゼロにすることは難しいです。
しかし、万が一雪害にあってしまったときに、火災保険が使用できる可能性があります。
戸建てに住んでいる方は、火災保険に加入している家庭が多いと思います。
火災保険は、火事による被害を補償するだけでなく、自然災害による被害も補償対象となります。
⇒テレビアンテナの故障や損壊は火災保険の対象となるのか?
アンテナは建物の一部として認められているため、火災保険の対象です。
しかし火災保険は、契約内容により補償内容が異なっているため、まずは補償内容をしっかり確認しておきましょう。
雪害で火災保険で補償される内容
例えば豪雪による雪崩や、積雪の重みでの破損等、自然災害で起こった損害に関しては火災保険で補償できる可能性があります。
もちろんアンテナだけでなく、屋根などの建物の補償もできる可能性はあります。
最終的な判断は保険会社にはなりますが、業者に修理を依頼する前に、一度保険会社に相談してみるとよいでしょう。
積雪地域での雪害は非常に多い事例であるため、補償されないだろうと諦めずに、まずは連絡してみることをおススメします。
まとめ
ここまでアンテナと雪による雪害についてまとめてきました。
積雪地域では雪の被害というものは常に隣り合わせであり、屋外に設置しているアンテナは被害を受けてしまう可能性が高いものです。
何も対策をしないままでいると、毎年のように故障をしてしまう可能性があるため、事前にしっかりと準備をした上でアンテナを設置するとよいでしょう。
また、雪害には火災保険が適応できる可能性があります。
火災保険の見直しや新規加入の時には、住んでいる地域の気候や特徴を考えた上で内容を決定していきましょう。
もしアンテナの工事や取り付けが必要になった際には、ぜひ専門業者に依頼してみてください。
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