毎年夏ごろになると、ピカピカ、ゴロゴロと鳴り響く雷。
大きな音と稲光の様子から雷が苦手だという方も多いのではないでしょうか?
また、雷は高いところに落ちるということで、自宅にテレビアンテナなどを設置している方は、雷が落ちるのではないかと不安に思う方も多いと思います。
しかし、実際にはテレビアンテナに雷が落ちるケースは非常に稀で、近所にある木や電柱などに落ちる事がほとんどです。
アンテナ業者でもほとんど聞いたことの無い事例とのことです。
しかし、雷は高いところに落ちる習性があるため、、周りに高い建物がなく、テレビアンテナが周辺で最も高い場所であると落雷の可能性があります。
また、雷による被害は直接落ちてしまうケースだけではありません。
雷が近くの電柱に落ちてしまったことにより、家中の家電が故障してしまったということもあります。
直接落ちていないにも関わらずなぜ?とも思いますが、こちらの雷の特徴についても詳しく解説をしていきます。雷対策として、ぜひ参考にしてみてください。
アンテナの修理が必要となっている方は、こちらの記事も参考にしてください。
⇒アンテナ修理はいくらかかる?自分で出来る修理方法についても詳しく紹介!
⇒アンテナの交換の費用はいくら?交換時期と合わせて詳しく解説
目次
雷の落ちる確率は?

まず、雷が自宅などに落ちる確率はどれくらいか想像はつくでしょうか?
雷が鳴っていると、あちこちで落雷の音が聞こえ、いつ自分の家に落ちてくるのかとびくびくしてしまいます。
しかし、自宅に落ちる確率で考えると、約100万分の1と言われています。
この数値がどれくらいかというと、なんと宇宙から降ってきた隕石に当たる確率よりも低い数値です。
裏を返せば、隕石に当たる確率が意外と高い…とも言えますが。
ちなみに、年末ジャンボ宝くじの1等に当たる確率が約2000万分の1ですので、こちらは宝くじが当たる確率がとんでもなく低いとも言えます…。
ただし、これは雷がランダムに落ちた時の確率ですので、自宅のアンテナが周囲よりも高い位置にある場合には注意が必要です。
雷は高いところに落ちるという習性を無視してはいけないため、その場合には避雷針などの対策が必要となります。
このように、雷が落ちる確率は非常に低いため、雷対策はそこまで重要ではないかも?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、雷は直接落ちなくとも、アンテナや電化製品に被害をもたらしてしまうことがあります。
こちらは後述していきますので、しっかり確認していきましょう。
雷には2種類の被害がある
雷の被害には、大きく分けて2種類の被害があります。
こちらではこの2つの被害について詳しく解説をしていきます。
直撃雷
まず紹介するのが、「直撃雷」です。
直撃雷はその字のまま、雷が直撃して被害が出てしまうことを指します。
自宅に直撃することは少ないですが、万が一自宅に落ちた時には、最も高い位置にあるのことの多いアンテナがその被害を受けることになります。
雷の威力は、最大で10億ボルト、摂氏3万度と想像もつかないような威力があります。
この高温で大気が膨張し、衝撃波が生まれることで、大きな音と稲光となります。
そのため、雷がテレビアンテナを通過してしまうとひとたまりもありません。
さらに、アンテナを伝って家中に電流が流れ、電化製品のほとんどに被害が出てしまいます。
特にテレビやインターフォン、パソコンなどは精密機械であるため、実際に雷が落ちると、壊れてしまうことも多いようです。
誘導雷
次に紹介するのは、「誘導雷」です。
これは、近くの電柱などに雷が落ちた時、電線を伝って家中の配線に高電圧の電流が逆流し、電化製品に被害を与えてしまいます。
雷の被害のほとんどがこの誘導雷の被害によるものです。
皆さんは、雷が鳴っているときにブレーカーが落ちてしまった、という経験はないでしょうか?
実はこのブレーカーは、誘導雷によって高圧電流が流れて来た時に、安全装置が作動してブレーカーが落ちる仕組みとなっています。
ブレーカーには、コンセントや電化製品に高圧電流が流れることを事前に防ぎ、故障から守るといった役割もあります。
しかし、ブレーカーを再度上げた時に電気はついても、テレビだけ映らないといったケースもあります。
これは、誘導雷によってブースターが故障してしまった可能性が高いです。
ブースターは雷に弱い作りとなっており、誘導雷が発生してしまうと、壊れてしまうケースも多くあります。
ただし、これはブースター自体が壊れる事で電流を流さないストッパーの役目を担っているためであるため、性能が悪いというわけではありません。
そのため、テレビが映らなくなってしまった場合には、まずこのブースターの故障を疑うとよいでしょう。
雷がアンテナに与える影響

では、雷が落ちた時、発生したときにはアンテナにどのような影響があるでしょうか。
アンテナに影響がある場面は、直接アンテナに落ちるか、誘導雷でブースターなどの周辺機器が故障してしまった場合です。
直接アンテナに落ちてしまった場合は、高威力の雷でアンテナ自体が故障してしまいますが、この確率は高くありません。
ただし、落ちる不安がある場合には避雷針などで対策した方がよいでしょう。
また、誘導雷によるブースター等の周辺機器が故障することも考えられます。
ただ停電しただけであれば、電気が届いていないため復旧を待てば問題ありませんが、テレビだけが映らない場合は周辺機器に故障があったと考えるのがよいでしょう。
特にブースターの故障が多いため、この場合は修理を依頼しましょう。
ただし、テレビ自体が故障してしまった可能性も考えられるため、テレビの電源が入るのかは事前にチェックしておいてください。
アンテナの雷対策について

実際に雷が落ちてしまった、発生した時にアンテナや家電を含めて故障を防ぐ対策について紹介をしていきます。
先ほども記載しましたが、雷の被害の多くは誘導雷です。
雷が直接落ちる確率は非常に低いと記載しましたが、誘導雷による被害という面では毎年多くの被害が発生しています。
地域によっては、自然災害の中で最も多い原因が雷となっている地域もあるようです。
特にパソコンやIT機器やテレビといったデジタル機器は、半導体や基盤などが繊細なため、誘導雷で壊れてしまうことが多いです。
パソコンなどのIT機器が壊れてしまうと、仕事に影響が出たり、修理や買い直しに大きな費用も掛かってしまいます。
アンテナの対策だけでなく、電子機器全般を守るためにもしっかり確認しておきましょう。
コンセントを抜いておく
まず、雷が鳴っているときに、コンセントを抜いておくことは非常に有用です。
誘導雷は配線を通ってコンセントに流れてくるため、コンセントが繋がっていなければ、電子機器本体に電流が流れることはありません。
電化製品すべてのコンセントを抜いて行くのは大変ですので、パソコンやテレビといった精密機器を中心に対応をしましょう。
雷対策機器を取り付けておく
コンセントを抜いておけば安心ですが、必ずしも毎回対応できるわけではありません。
そこで、異常高圧電流を遮断する「避雷器」を取り付けることで電流の逆流を防ぐことができます。テレビアンテナのブースターや冷蔵庫につけておくと安心です。
「サージプロテクター」「サージアレクター」「サージアブソーバー」などと呼ばれており、電源タップに内蔵されているものや、スイッチ式で切り替え可能なものがあります。
家電量販店や、電気屋で購入することができるため、一度調べてみるといいでしょう。
ブレーカーを落としておく
ブレーカーを落としてしまうことも有用な手段です。
自宅の電気すべてが使えなくなってしまうため、難しい場面も多いかもしれませんが、スイッチ一つですべての対策ができるため簡単な手段ではあります。
主幹ブレーカーの後ろに、ナイフスイッチが設置されているブレーカーであれば、そちらも切っておくとより安心です。
アンテナの修理は専門業者に依頼しよう!
万が一雷の影響でアンテナの修理が必要になった際には、専門業者に依頼しましょう!
豊富な知識と経験で、また家電量販店やホームセンターへ依頼するよりも比較的安値で修理をすることが可能です。
各種アンテナを交換したときの相場に加え、ブースターの修理費用について記載します。
こちらはあくまで参考値であるため、実際の費用は見積もりを取ってもらうようにしましょう。
工事内容 | 工事相場 |
八木式アンテナ交換 | 約\15,000~\30,000 |
デザインアンテナ交換 | 約\20,000~\35,000 |
ユニコーンアンテナ交換 | 約\25,000~\40,000 |
BS/CSアンテナ交換 | 約\15,000 |
4K/8Kアンテナ交換 | 約\17,000 |
ブースター交換 | 約\15,000~\30,000 |
落雷には火災保険が使えるかも?

さて、ここまで雷の影響や対策方法について説明をしてきましたが、被害をまったくゼロに抑える方法はできません。
コンセントやブレーカーを落としていれば安心ではありますが、雷が鳴ってから直ぐに対応することが難しい状況であれば、電化製品が被害を受けてしまう可能性はあります。
そのような時には、火災保険で補償を受けることができる可能性があります。
戸建てに住んでいる方は、火災保険に加入している家庭が多いと思います。
火災保険は、火事による被害を補償するだけでなく、自然災害による被害も補償対象となります。
⇒テレビアンテナの故障や損壊は火災保険の対象となるのか?
アンテナは建物の一部として認められているため、火災保険の対象です。
しかし火災保険は、契約内容により補償内容が異なっているため、まずは補償内容をしっかり確認しておきましょう。
火災保険で補償される内容
一般的な火災保険では、直接家に落雷しなくても、近くの電柱などに落ちた雷によって生じた場合の損害も補償されることが多いです。
例えば、家に雷が落ちて屋根が破損した、落雷により電柱が倒れ、家が破損したなどの場合には建物が補償対象に含まれていれば補償を受けられます。
また、誘導雷によって家電製品がショートした場合には、家財が補償対象に含まれていれば補償を受けることができます。
まとめ
ここまでアンテナと雷についてまとめてきました。
雷が直接落ちることはなくとも、雷の電流によってアンテナを含む多くの家電が被害を受ける可能性は充分にあることがわかって頂けたかなと思います。
雷が落ちることはほとんどないからと安心せずに、できる対策はしっかり行っておきましょう。特に戸建て住宅にお住まいの方は、改めて火災保険の内容を確認し、落雷の時にどこまで補償されるのかを調べておくと良いでしょう。
また、雷が鳴ったときにはコンセント、ブレーカーを落とすなどの対策方法を、事前に頭に入れておりて準備しておくことも大切です。
しかし、しっかり対策していてもアンテナやブースターが被害を受けてしまう可能性は充分に考えられます。
その際には、まずアンテナ専門業者に連絡をして相談してみてください!
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