日本は台風が多い地域であり、全国各地で毎年のように被害が出ています。
その中でもアンテナは、屋根上に設置されていることが多く、台風の被害を受けやすい場所にあります。
アンテナを設置するときには、悪天候を想定して頑丈に設置していますが、長い時間が経つと劣化してしまい、倒れてしまうことがあります。
そこで今回は、そんな台風によってアンテナが倒れてしまった、損傷してしまった等の被害が起こった際の修理費用や、台風の対策について説明をしていきます。
台風に強いアンテナも紹介していきますので、是非参考にしてみてください。
目次
アンテナが受ける台風被害は4項目

台風による悪天候で、テレビの画面が乱れたり、映らなくなった経験がある人は多いと思います。
こちらでは、テレビが映らなくなる原因と対処法について解説していきます。
アンテナの向きが変わる
台風の強風により、アンテナの向きが変わってしまうことがあります。
アンテナは電波を発している電波塔や衛星の方向を向いているためアンテナの向きが変わると、テレビ番組の情報をうまく受信できません。
台風はとても強力であるため、アンテナを固定している金具が少しでも緩んでいると、アンテナの向きがズレてしまいます。
アンテナが倒れてしまう
テレビがまったく映らない場合は、アンテナ自体が倒れてしまったことが考えられます。
アンテナを屋根上に設置する際には、倒れないよう「ステー」と呼ばれるワイヤーでしっかり固定されています。
カラーワイヤー製とステンレス製の2種類があり、カラーワイヤー製はリーズナブルですが耐久性が低く、台風の影響によって切れてしまうことがあります。
また、ステンレス製のワイヤーであっても、経年劣化によって切れたり、緩んでしまうことがあります。
倒れてしまった場合は、屋根から落下して来ることもあるため、早急にアンテナ修理を依頼するようにしましょう。
強雨で電波が届かない
台風では強い雨の影響で電波が届かず、テレビが映らないこともあります。また、電波が届いていても画質を落として放送をする「降雨対応放送」に切り替わることもあります。
この場合は、地上波放送よりもBS/CSといった衛星放送の方が影響を受けやすいです。
これは、衛星放送が宇宙からの電波を受信しているため、天候の影響をより受けやすい状態であるからです。
この場合は、アンテナに影響があったわけではないため、台風が過ぎて天気が良くなるのを待つことで、改善することがほとんどです。
もし、台風が過ぎてもテレビが映らないという場合は、アンテナに影響があるかもしれないため業者に相談してみると良いでしょう。
台風が通過している最中は、危険ですのでアンテナの点検をするために外に出るようなことはやめましょう。
台風による停電で中継局が停止している
テレビの電波は中継局が各家庭に送っています。
しかし台風によって停電が起きると、中継局の機能が止まってしまい電波が送れず、テレビが映らなくなることがあります。
自分の家だけでなく、近隣の家でもテレビが映らないという場合は、中継局に問題が起きている可能性があります。
この場合も自宅のアンテナ等に問題があるわけではないため、中継局の復旧を待ちましょう。賃貸物件の方で、もしテレビがずっと映らないようであれば、大家さんや管理会社に問い合わせてみましょう。強風の影響で共同のアンテナが壊れてしまっている可能性もあります。
まずは自分で出来る対処法4選
「台風が過ぎてもテレビの映りが回復しない」
「アンテナを確認しても、ズレたり倒れたりしている様子がない」
このような場合は、まず自分で出来る対処をしてみましょう。
アンテナでは無く、テレビ側に何か問題がある可能性も考えられます。
これらの方法で改善できれば、アンテナの修理も無くなります。
テレビの初期化をしてみる
まず最初はテレビのリセット、再起動を行いましょう。
メーカーによって多少の違いはありますが、一般的な再起動の手順はこちらです。
- テレビ本体の電源を切る
- 電源プラグをコンセントから抜く
- 1分ほど待つ
- 電源プラグをコンセントにさす
- 電源を入れる
これでテレビ映りが回復すれば、アンテナとテレビの接続が一時的に悪くなっていただけと考えて大丈夫です。
ケーブルの再接続
次は、部屋のアンテナ端子とテレビをつなぐケーブルを再接続してみましょう。
テレビだけでなく、レコーダーやゲームを繋いでいる場合も再接続してみましょう。
レコーダーやゲームを外して回復するようであれば、該当機器が故障していたことになります。
取り外したケーブルに問題がなければ、抜けや緩みのないようにしっかりと締めてください。
再接続で映りが直っていれば、ケーブルの接続が原因だったことになります。
またケーブルを確認するときには、プラグの先が折れたり曲がったりしていないかを確認してください。
もしプラグが壊れていた場合は、交換が必要となります。
チャンネルの再設定
続いては、チャンネルの再登録です。
テレビが映らない場合でも、設定画面を開ける場面は多いです。
リモコンの「メニュー」や「ホーム」ボタンから地デジ・BSのチャンネルを再取得してみましょう。
機種によってチャンネル設定の方法は異なるため、不明な場合は取扱説明書を確認したり、メーカーに問い合わせてください。
B-CASカードを入れ直す
B-CASカードを挿入しなおすことで回復することもあります。
B-CASカードとは、テレビを購入したときに付いてくるICカードのことで、各放送番組の著作権保護、有料放送、自動表示メッセージ、データ放送の双方向サービスなどに利用されています。
テレビの背面にある差し込み口から、電源を切った状態でカードを取り出してみてください。
カードが曲がっていたり、ICチップに木津がついている場合は交換が必要になります。B-CASホームページからカードの再発行手続きができますので、対応をしましょう。
カードに問題がなければ、しっかりと差し込み直してください。
もう1度テレビを点けてみて、映りに問題がなければ作業は完了です。
アンテナを修理するための費用相場
ではアンテナが倒れてしまった、向きがズレてしまったときの修理相場について解説をしていきます。
どちらも自分で行うことは不可能ではありませんが、高所での作業は転落や転倒の危険性があるため業者に依頼した方が安心です。
工事内容 | 工事相場 |
アンテナの立て直し | 約\10,000~\20,000 |
アンテナの向き調整 | 約\5,000~\12,000 |
アンテナ自体の問題であれば、立て直しや向きの調整だけで作業は完了します。
ただし、ワイヤーが切れてしまっていたり、アンテナ自体が壊れてしまっていた場合には、さらに費用が掛かってくる可能性があります。
もし立て直しや向き調整以外の工事が必要になった場合は、まず見積もりを取って、納得した値段で工事してもらえるように働きかけましょう。
台風に強いアンテナ紹介!
現在多くの家庭で使われているのが、魚の骨のような形をした八木式アンテナです。
受信精度が高く今でも人気のアンテナですが、屋根の上に設置していることが多く、アンテナ全体で風雨を受け止めてしまうため、台風の被害を受けやすいという問題があります。
そこでこちらでは、台風に強いアンテナを紹介していきます。
アンテナ交換の相場についても記載しますので、是非これを機に交換してみてもいいのではないでしょうか。
デザインアンテナ

デザインアンテナは、箱形のスタイリッシュな形をしており、自宅の景観を損なわないデザインをしています。
このアンテナは設置場所の多くが壁面であるため、台風に強いアンテナと言えます。。
また、カラーの種類も豊富であるため、壁紙のデザインや色に合わせてアンテナを選ぶことができます。
ただし、八木式アンテナよりも受信性能が弱いため、壁面に設置できない可能性もあります。
工事内容 | 工事相場 |
デザインアンテナ本体 | 約\5,000~\12,000 |
デザインアンテナ新規設置 | 約\22,000~\40,000 |
デザインアンテナ交換 | 約\20,000~\35,000 |
デザインアンテナ+ブースター | 約\40,000~\45,000 |
デザインアンテナ+BS/CSアンテナ | 約\40,000~\65,000 |
ブースター交換 | 約\15,000~\30,000 |
ユニコーンアンテナ

ユニコーンアンテナはスタイリッシュな見た目と受信性能の強さから、八木式アンテナとデザインアンテナのメリットを兼ね備えているアンテナです。
円柱型のポールをしており、風の影響を受けづらいつくりとなっています。
こちらも外壁に設置するため、屋根上よりも倒壊のリスクを軽減することができます。
屋根上に設置するアンテナと比べるとリスクは軽減できます。
こちらのユニコーンアンテナは最近登場したアンテナであるため、設置費用が少し高額となってしまう点がデメリットです。
工事内容 | 工事相場 |
ユニコーンアンテナ本体 | 約\6,000~\12,000 |
ユニコーンアンテナ新規設置 | 約\30,000~\50,000 |
ユニコーンアンテナ交換 | 約\25,000~\40,000 |
ユニコーンアンテナ+ブースター | 約\50,000~\70,000 |
ユニコーンアンテナ+BS/CSアンテナ | 約\55,000~\85,000 |
ブースター交換 | 約\15,000~\30,000 |
室内アンテナ

室内アンテナはその名の通り室内に設置することができるアンテナです。
工事不要で設置することができ、アンテナ自体は安いものであれば\1,000程度で購入することができます。
室内であれば台風の影響をまったく受けることがありませんが、室内で受信ができるかが大きな障壁となります。
室内で電波を受信するのは思った以上に難しく、他の建物や外壁、室内にある家具などでも電波は弱くなってしまいます。
そのため、電波塔が近くにあり、周りに高い建物がない等の条件を満たしている時に室内アンテナは設置できると考えましょう。
工事内容 | 工事相場 |
室内アンテナ | 約\1,000~\7,000 |
台風には火災保険が使えるかも?

さて、ここまで台風の影響や対策方法について説明をしてきましたが、いくら対策をしても被害をゼロにすることは難しいです。
しかし、万が一雪害にあってしまったときに、火災保険が使用できる可能性があります。
戸建てに住んでいる方は、火災保険に加入している家庭が多いと思います。
火災保険は、火事による被害を補償するだけでなく、自然災害による被害も補償対象となります。
⇒テレビアンテナの故障や損壊は火災保険の対象となるのか?
アンテナは建物の一部として認められているため、火災保険の対象です。
しかし火災保険は、契約内容により補償内容が異なっているため、まずは補償内容をしっかり確認しておきましょう。
台風で火災保険で補償される内容
台風は日本全国どの地域でも被害にあう可能性があるため、まず補償範囲をしっかりと確認しておきましょう。
強風によってアンテナが被害を受けてしまった場合や、窓ガラスが割れてしまったといった被害も補償となる場合があります。
最終的な判断は保険会社にはなりますが、業者に修理を依頼する前に、一度保険会社に相談してみるとよいでしょう。
まとめ
さて、アンテナと台風による被害についてまとめてきました。
台風は毎年、どこの地域でも被害が出る災害であるため、事前にできる対策はしっかり行っておきましょう。
何も対策をしないままでいると、毎年のように故障してしまったり、交換する羽目になってしまいます。
また、台風は火災保険で対応できる場合もあるため、これを機に火災保険の見直しをしてみるのも良いかもしれません。
また、もしアンテナの工事や取り付けが必要になった際には、ぜひ専門業者に依頼してみてください。
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